出版社内容情報
中国における科学文明は殷代にさかのぼる古い歴史をもつが，春秋中期以降，戦国時代にかけて画期的な発展をとげ，その成果が漢代にいたって集大成された．そしてこの時代に確立された中国文明の本質は，強固な連続性をもって後の時代に貫かれることになる．本書では，漢代にいたる文明の形成過程と，漢代の科学技術諸体系が詳説され，中国社会と中国人の思考形成，なかんづく官僚制度や儒教，道教を基盤とした中国文明固有のパターンが論証される．
目次
第１章 科学文明の誕生
第２章 科学文明の拡大と多様化
第３章 中国文明の形成
第４章 殷・周の天文暦法
第５章 中国における星座の成立と占星術
第６章 中国古代の銅と鉄
第７章 墨子について
第８章 王充の科学思想
第９章 漢代における科学技術
