内容説明
市民的関心の高い考古学は現代の問題でもある.歴史教育やジャーナリズムとの関連,遺跡保存,天皇陵,邪馬台国論争などを論じ,考古学の進むべき方向を見きわめる.
目次
1 総論―現代社会のなかの日本考古学(田中琢)
2 日本考古学と社会(都出比呂志)
3 遺跡の保護(稲田孝司)
4 考古学とナショナリズム(田中琢)
5 学校教育と考古学(西川宏)
6 ジャーナリズムと考古学(新納泉)
7 「天皇陵」と考古学(石部正志;宮川〓)
8 邪馬台国論争と考古学(鬼頭清明)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しびぞう
3
面白かった!考古学の本というよりは、考古学を中心とした現代の諸問題がまとめられている、という体裁だった。特に210頁からの「ジャーナリズムと考古学」は、30年以上も前に書かれたとは思えないほどの慧眼ぶりであるとともに、この頃の問題がまだ解決されていないことを思い知らされる内容だった。他の巻は新しい事実が出てきたりすれば古い内容となってしまうが、この巻の内容はまだまだ新鮮なままだろう。2020/07/30
ナオ
0
最近の概説書よりも格段に内容が深い。企画が練られている。2013/01/16