アルジャジーラとメディアの壁

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  • サイズ B6判/ページ数 165p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000220347
  • NDC分類 699.228
  • Cコード C0031

内容説明

中東カタールから発信する、もう一つのグローバル・メディア。砂漠のテレビ局を訪れ、スタッフと対話し、危機と変革の息吹を感じつつ考える―「見えるもの」のユニラテラリズム(一方向性)をどう破るか、記念される死と、無数の顔のない消滅との「非対称」をどうするのか、メディアの中にしか戦争は存在しない、という現代世界の逆説をいかにして超えるのか。グローバル・メディアに貫かれる、「視角の地政学」とヴァーチャル化する「世界史の現在」とを暴きだすために。

目次

ジャミール・アザールインタビュー アルジャジーラと戦争の時代(創設の時;9・11以降 ほか)
1 砂漠のテレビ アルジャジーラ(情報産業の潜在性;ニュースの複合空間 ほか)
2 世界化と情報秩序―「アルジャジーラ・テレビ」断章(テレビ的媒介;情報の世界秩序 ほか)
3 アルジャジーラへのアプローチ(アルジャジーラ訪問;アルジャジーラの占める位置)
4 アルジャジーラの意味(情報のユニラテラリズムに抗して;噴煙の向こう ほか)

著者等紹介

石田英敬[イシダヒデタカ]
1953年生まれ。東京大学大学院情報学環教授。専攻、情報記号論。意味のエコロジーの観点から、メディア社会批判とテレビのイメージ分析を進める

中山智香子[ナカヤマチカコ]
東京外国語大学大学院地域文化研究科助教授。専攻、経済思想史・社会思想史。オーストリア学派や大戦間期の諸経済思想を、現代世界の状況との関わりで考察する

西谷修[ニシタニオサム]
1950年生まれ。東京外国語大学大学院地域文化研究科教授。専攻、フランス文学・思想。バタイユ、ナンシー、ルジャンドルなどの研究を背景に、現代文化と思想の諸問題を独自の視点から考察する

港千尋[ミナトチヒロ]
1960年生まれ。多摩美術大学美術学部教授。専攻、映像人類学。写真家・写真批評家。写真・映像・メディア・アートなど、さまざまなジャンルで、創作・批評・プロデュースに活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Wisteria

10
この四人の著者は、取材を受け入れてくれたアルジャジーラに非常に恩義を感じている為、ひたすらにアルジャジーラ礼賛が続く内容。確かに素晴らしい組織のようだ。門外漢なのでつべこべ言う資格はない所だが、欧米諸国のメディアの在り方を下げてアルジャジーラを持ち上げるのでは、アルジャジーラが大切にしている公平性に反するのではと思わなくもない。事実は事実のままに。アルジャジーラから学ぶ事は多い。同時に目が曇る事のないよう、受け取る情報は偏り過ぎないよう気を付けたい。2021/09/12

烏山千鳥

2
中山さんの章がすごく良かったです。局への取材過程や人々とのエピソードにちょっと胸が暑くなりました。「一つの意見ともう一つの意見」すごく当たり前のことだけど、それを貫けるアルジャジーラがすごいと思いました。(はじめは石田さんの文章目当てで手に取りましたが、彼の章はちょっと難しかったです)2012/10/24

メルセ・ひすい

1
8-12 赤37 ★5 アルジャジーラ擁護・好意的 ユニラテラリズム ‘96設立 日本の再興を賞賛しているサン・イブラヒーム氏 BBC出身 ジャミール・アザール カタールの首長が全面的支援。シェイフ・ハマド アラブの政府、権力者は敵視している⇒∴メッカへの巡礼の放送許可は出ない。ヨルダン・サウジアラビアのビザは出ない。もうひとつのグローバル・メディアが突きつけた殺される側の視点。アラブから発信された報道の理念と、その背後にある時代経験を多角的に考察する、映像論、メディア論、世界化論と地政学2007/01/07

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