内容説明
ヘルダー、ハーマンやルソーをとりあげつつ、さらに遡ってカロリング・ルネサンス以降のヨーロッパ精神史の展開を斬新な視点から見直す。
目次
バロックの復権は哲学史をどう書きかえるか―二十世紀哲学の回顧と二十一世紀の展望
ライプニッツの精神史的系譜
戦乱・革命と遠い記憶、火山の上の祝祭―哲学史の中の二十世紀
ルネサンスの哲学―宗教改革
「理性」と「理性ならざるもの」
ドイツ観念論と“ヨーロッパ世界の哲学”
啓蒙主義と信仰哲学の間―メンデルスゾーン、ヤコービ、カント
理性の不安―サドとカント
カントとルソー―時代に先駆けるものの喜劇と悲劇
「批判」と「侵犯」―ルソーとカントの宇宙についての私的備忘録
統制的原理としての自由―歴史哲学をめぐるカントとヘルダーの論争のいくつかの局面について
ヘルダーの無関心性批判をめぐって
『賢者ナータン』
模倣と批評
哲学の終焉か、哲学の新生か
日本哲学の可能性