岩波文庫
法窓夜話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 422p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784003314715
  • NDC分類 320.4
  • Cコード C0132

出版社内容情報

わが国の近代法整備に貢献した穂積陳重(一八五六―一九二六)の興味つきぬ「法律小話」,正・続それぞれ百篇.人生が無味乾燥でないのならその大法則である法律の話が面白くなかろうはずがない――.一話一話は短く,一見切り口は小さいが,その論ずるところいずれも法学の,あるいは学問一般の根幹に達している. (解説 福島正夫)

内容説明

日本近代法の制定にあずかって力のあった著者の、人生が無味乾燥でないならその大法則である法律の話とて無味乾燥であるはずがない、それを人々に伝えたい、という熱意からまとめられた100話。実際、深い学問や幅広い教養、豊かな体験に基づいて語られる一話一話は古今東西に及び、まことに興味深い。

目次

パピニアーヌス、罪案を草せず
ハネフィヤ、職に就かず
神聖なる王璽
この父にしてこの子あり
ディオクレス、自己の法に死す
ソクラテス、最後の教訓
大聖の義務心
副島種臣伯と大逆罪
大津事件
副島種臣伯と量刑の範囲〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

双海(ふたみ)

28
旧版。カバーなし。目次を見て面白そうだと思ったところを読みました。たとえば、「食人を無罪とす」、「本居翁の刑罰論」、「末期養子と由井正雪事件」など。2015/07/18

壱萬弐仟縁

18
ほづみのぶしげ。 学者は実に士中の士である。 学理の蘊奥(うんのう)を講じて、 天下の人材を養成するものは学者である(21頁)。 法の威力の根拠は、その 社会的価値(傍点)であって、 信賞必罰のように、威力を確実ならしめる所以に過ぎぬ(57頁)。 経済学のところでは、慶応3年4月に神田孝平氏の「経済小学」 があるが、イリスのポリチカル・エコノミーを蘭書より重訳(194頁)。 ジョン・オ―スチンは分析法理学の始祖(231頁)。 刑罰は復讐に起り、正義になり、仁愛に終わる(傍点、292頁)。 2014/04/18

みゃ

10
やっと読み終わった。古い本なので意味が分からない部分が多かった。けれど途中から、分かりにくい言葉が気にならないくらい面白くなった。特に印象深かったのが、64話目の「グローチゥス夫人マリア」。高校の公民で習った『戦争と平和の法』を世に送り出せた背景にあった夫人マリアの行動には驚いた。本当は話したいけど、ネタバレになるから我慢(^_^;)2014/03/13

世話役

9
数年前に現代語化されたとはいえ、明治の制定時から現在に至るまで存続している六法の要・民法。この法典を起草した当時20〜30代の3人の天才法学者のひとり、穂積陳重が息子・重遠に語って聞かせた古今東西の法に関するトリビア集。重遠は重遠で後に初代最高裁判事を務めた俊英だが、本書はあくまで子供に向けて語ったトリビアであり、特に専門知識がなくとも楽しんで読める。法は堅苦しく、現実世界で出会うと大抵鬱陶しいものだが、その背後にはこのような人類の試行錯誤があったのかと、ちょっと親近感を抱ける…かもしれない。2013/10/30

叛逆のくりぃむ

5
 古今東西の法に纏わる逸話を渉猟したもの。法の成り立ちを通じて国柄な違いを理解することができた。2016/08/08

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