出版社内容情報
一九七一年,祖国に留学していた在日韓国人の著者は,「北のスパイ」として突然逮捕される.執拗に続けられる拷問,屈するよりは死を願い負った火傷,そして死刑判決…….新書『徐兄弟 獄中からの手紙』で知られる著者が,監獄という社会を克明に描きつつ,独裁政権への痛烈な批判,そして分断下にある民衆への深い愛情を文字に刻む.
内容説明
一九七一年、祖国に留学していた在日韓国人の著者は、「北のスパイ」として突然逮捕される。執拗に続けられる拷問、屈するよりは死を願い負った火傷、そして死刑判決…。新書『徐兄弟 獄中からの手紙』で知られる著者が、監獄という社会を克明に描きつつ、独裁政権への痛烈な批判、そして分断下にある民衆への深い愛情を文字に刻む。
目次
1 保安司―獄中生活の始まり
2 罪囚の日々―70年代・大邱矯導所
3 思想転向制度との闘い
4オモニ―80年代・大邱矯導所
5 再会―80年代・大田重拘禁矯導所
感想・レビュー
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さとまみ読書垢2(小説・その他専用)
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徐勝さんの獄中記。壮絶だけど、日本とは違う獄中にうらやましい気持ちもちょっとだけ生まれた。日本では完全に個人に分断されるけど、韓国でも同じなんだけど、それでも獄中者同士繋がっていけとところなんかうらやましいと思った。
山葵
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1994年出版。在日朝鮮人である著者、徐勝氏がソウルに留学中の1971年に「スパイ」として逮捕され、その後19年もの間、監獄に入り見たこと考えたことなどを記した新書。 数年の間、徐勝先生と身近で接していた私が、今頃になってこの本を手に取り、ようやく先生の経験したことの一端を目にした。そして、私が実感したことのない韓国政治の一部分。それは今の北朝鮮のようでもあり・・・。 これを機に、非転向長期囚についても調べてみたい。2023/05/02