岩波現代文庫
芭蕉の表現

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  • サイズ 文庫判/ページ数 359p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006001513
  • NDC分類 911.32
  • Cコード C0192

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かふ

17
文芸批評を作品を読み込むことで解釈しようとする作品論であり、例えば『おくのほそ道』が観光地化され、それまでの解釈を検証することなくただ紹介している本が多すぎるという。『おくのほそ道』は巡礼とも言うべき俳文であるのだから、古典の枕詞を読み込んで学術的に解釈しようとする試みで、表現行為は精神論ではなく分析的に解明していく。その中で今までの解釈の過ちを指摘していくのだが、研究論文と言ってもいいかと思うほど難解でもある。例えば芭蕉辞世の句も弟子たちによって本来言ってなかったのに上五は、「旅に病んで」とされたという2023/11/06

ほたぴょん

2
学生の頃、近世の文学にはあまり親しんでこなかった。そのせいで松尾芭蕉というビッグネームの、それも名句といわれるような句であっても、全然知らない、ということがままある。「いきながら一つに氷る海鼠哉」はこの本で初めて知ったが、五七の静かな強靱さで印象に残る。ナマコは冬の季語で、去来の「尾頭の心もとなき海鼠かな」の他に、近代では子規に「混沌を仮に名付けて海鼠哉」という句もあるそうだ。これも力強い。本書は「きことわ」の朝吹真理子が大学の頃に座右にして論文を書いていたよしをネットで知った。ほうほう。2013/08/25

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