内容説明
バブル崩壊から十余年、「失われた10年」がわれわれにもたらしたものは自己喪失と、自虐趣味的なセルフ・バッシングの嵐であった。…それでは、アメリカン・スタンダードを目指す小泉「構造改革」は、果たしてニッポン再生の途たりうるのか?大蔵省勤務の後、カナダに移住した経済学者が、世界史上類のない経済発展に成功した日本的システムを再考。日本固有の文化や国民性を無視したやみくもな規制緩和に警鐘を鳴らし、「共存原理」に根ざした社会の長所を最大限に発揮する「真の改革」のあり方をさぐる。失われた「日本人らしさ」、自信と倫理観、緊張感を回復するための処方箋。
目次
第1章 日本の時代はこれからだ
第2章 なかなかの国ニッポン
第3章 日本民族を分析する
第4章 日本的管理再考
第5章 アメリカ経済学対日本経済学
第6章 日本人向けの政治
第7章 情報ネットワークとしての経済
第8章 マネー・ゲームに踊らされるな
第9章 事後的公平を維持するための教育
第10章 お人好しの生き方
著者等紹介
永谷敬三[ナガタニケイゾウ]
1937年生まれ。一橋大学経済学部卒業。大蔵省勤務を経て、ブラウン大学に留学し、経済学博士号取得。ブリティッシュ・コロンビア大学教授、神戸大学経済学部教授等を経て、現在、流通科学大学学長、ブリティッシュ・コロンビア大学名誉教授
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