感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マーク
8
昭和60年に書かれた台湾鉄道旅行記。今でもその時の面影は残っているのだろうが、とても懐かしく、良き台湾が描かれる。2012/09/01
スプリント
7
鉄道を使っての旅行ではなく、鉄道に乗ることが目的の旅行記です。道中はそれが理解されず苦労する描写が多く文化の違いを感じます。2017/02/26
さっと
6
宮脇俊三は10年前、北斗星の車中で読んだ『時刻表2万キロ』が最初。以来、ほそぼそと絶版文庫を集めながら、ついに最後の一冊になりました。異国の時刻表をひもときながらの綿密なスケジュールのもと、単身で、当時の台湾の「国鉄」全線+憧れの阿里山鉄道を完乗した記録です。支線をとりこぼさず、接続よく、普通から寝台まで各種体験する計画性・実行力はもちろん、その確かな基盤から脱線してみせる余裕、ユーモアは、さすがに、「鉄道に乗ること」を文学作品に昇華させた作家の真骨頂だと思いました。2018/03/17
topo
4
久しぶりの再読。 支線から寝台列車まで台湾の鉄道を満喫しつつ、人情と風光明媚な景色に触れられる旅行記。トランジットの関係でさらっと台北しか訪れていない台湾を再訪したくなる。広すぎて足が棒になった故宮博物院、活気と美味しいもので溢れる夜市。嗚呼、行きたい。2021/06/26
7kichi
4
信念の人だ。知らない土地、言葉の理解もままならず、手書きの絵を使ってまでもして、全線を乗車しようというのは大変なことだ。全線乗車を達成し台湾をあとにする場面は、ややセンチメンタルな気もするが、ボリュームの少ない作品であるにもかかわらず、土地の情景はしっかりと書き込まれており、読者も満足だ。2015/11/04