内容説明
至上の超越者である「死」を、人間はどのように文化の中に組み込んできたのだろうか。神秘としての死は語りの対象となり、さまざまなイコンのうちに視覚化され、儀礼的演技の中で操作されるようになる。儀礼と社会構造との関係、霊魂やあの世観念の内容など、ボルネオ、スラウェシの事例をもとに、個別文化を超えたところにある人類の共通項・普遍項を導き出す。
目次
第1章 死の人類学の可能性
第2章 イバン族における生と死
第3章 イバン族における死の解決
第4章 トラジャにおける生と死
第5章 トラジャにおける死の解決
第6章 結論
著者等紹介
内堀基光[ウチボリモトミツ]
1948年東京生まれ。東京大学教養学科卒業。同大学院博士課程中退。オーストラリア国立大学高等研究所Ph.D.取得。専攻は人類学・民族学。放送大学教授
山下晋司[ヤマシタシンジ]
1948年山口県生まれ。東京大学教養学科卒業。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。専攻は文化人類学。東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。