内容説明
芥川の言葉“宿命は不幸にも萩原君に理智を与へた”の如く、明敏なるが故に近代の毒を満身に浴びた現代詩の創始者、萩原朔太郎のその生活と芸術を、地誌と歴史の中に融合した批評家・磯田光一の正に畢生の評伝文学。最終章は書かれずに終ったが、優に世に残すべき力篇。
目次
序章 ふたつの風景
第1章 文明開化の風土
第2章 中学にありたる日
第3章 日露の戦後
第4章 夜汽車の窓
第5章 月に吠える犬
第6章 青猫の顕現
第7章 故郷にありてゆかず
第8章 東京の憂鬱
第9章 馬込狂躁譜
第10章 氷島の周辺
第11章 悲壮なる父
-
- 和書
- ヘーゲルのギリシア哲学論