新潮文庫
知りすぎた女

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  • サイズ 文庫判/ページ数 543p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784102165539
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

義父が経営するウォール街の国際会計事務所の重役であるカーヴァー。彼は事務所が長年マフィアと深く関わっていることを突き止めた直後、謎の死を遂げる。この事件をきっかけにカーヴァーを愛した二人の女の運命が交錯する。夫を信頼してきた良妻ジェーンと愛人の経済記者アリス。皮肉にも二人は手を結び、真相を探り始めたが、マフィアのみならずFBIにまで追われる事態に…。

著者等紹介

フリーマントル,ブライアン[フリーマントル,ブライアン][Freemantle,Brian]
1936年サウサンプトン生れ。17歳でロンドンの新聞界に入り、国際関係の記事を専門とするジャーナリストとして活躍。『デイリー・メイル』紙の外報部長を務めた後、小説家デビュー

松本剛史[マツモトツヨシ]
1959年和歌山市生れ。東京大学文学部社会学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

189
面白い。原題はTWO WOMEN、邦題の方が優れてる。邦題から素直に浮かぶあらすじは、きっと悪の組織の陰謀を知って命を狙われるストーリーだろうな、程度のことだけど。実はもうひとつの意味がある。最後にまた知りすぎてしまうのだが。それが何かは読んでのお楽しみ。この話、前半はトロイ気がするけど後半のためには必要なのだ。二人の個性の違う女が登場する。女は怖いね、の話。 2017/05/09

rikuson

4
古本屋でなんとなく購入。信じていたはずの血縁すら脆く崩れ去るラストは悲しかった。2019/03/07

Tetchy

4
義父が経営する会社が悪事に加担しており、それを自分が引き継ぐ事になったら・・・という、クーンツ張りの巻き込まれ型サスペンスをフリーマントルが書くと実に緻密な物語になる、見本のような作品だ。私が最後読んで思ったのは、女は怖いということだ。女性の微笑みの裏に隠された本当の思いとは誰も解らない。ジェーンのアリスへの最後の仕打ちもさながら、ジェーンの母がどんな気持ちで娘を育てたのかが非常にミステリアスだ。フリーマントルがさほどドロドロとした女の戦いを描かなかっただけに、却ってうすら寒さを感じる。2010/04/04

犬丸#9

1
★★★★☆実に久々のフリーマントルもの。考えてみるとチャーリー・マフィンに填っていたのは、最早20年くらい前になっちゃうんだな。 甘さ控えめの構成は、この作者の独壇場。独特の余韻を残す読了感もまだまだ健在で、読んでよかったと思えた。 邦題は訳者が付けたものだと思われるが、全てを読み終わると、もの凄くしっくり来るもので、これにも満足。お勧めです。2006/04/15

TSUNA

1
いつもと違う味のフリーマントルだったけど、読ませるという点では読まされたなぁ。知りすぎた愛人と知らなかった妻、男(夫)を死に追いやった組織から2人で逃げる逃げる。といってもこの間柄じゃいつまでも仲良く(それこそ作中にもあったテルマ&ルイーズのように)はいかないね。女は強いね、そして怖いね、という話。2013/02/18

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