内容説明
低迷を続ける企業業績、相次ぐ不祥事の発覚で経営者の責任が追及され、同時に取締役会の在り方が厳しく問われている。経営の透明性を高め、責任を明確にするため、社外取締役制度導入の機運も高まってきた。社外取締役は何をし、どの程度の権限と責任を持っているのか。アメリカ企業の取締役を務めた経験を踏まえ、GM、フォード、IBM、戦前の日本郵船、東京海上などの事例を検証し、新世紀の日本企業の方向を探る。
目次
第1章 日本郵船と東京海上―伊藤博文、渋沢栄一、各務鎌吉、平生釟三郎らの見識
第2章 戦中、戦後の日本企業―ユニークな日本式企業経営の生成
第3章 アメリカの自動車会社―巨大企業と千両役者たちの波瀾万丈のドラマ
第4章 シカゴの二つの銀行―競り合った大銀行の焦りと挫折
第5章 アイ・ビー・エム(IBM)―経営トップに対して沸き起こった「辞めろコール」
第6章 三越―名門百貨店に起こったワンマン社長解任劇
第7章 展望・企業はいかにあるべきか―日本企業における社外取締役を考える