出版社内容情報
映像は人間に何を与え、何を奪ってきたか?脳内イメージと映像の不思議な関係を自らの臨死体験から解き明かした画期的映像論
内容説明
科学技術が二十世紀に生み出した映像は、短期間のあいだに信じられないほど精彩度を増し、たちまちのうちに「映像の世紀」をつくりあげた。本書は、映像百年の歴史を暗闇、物語、音楽との関係から明らかにするとともに、人類がその誕生以来たくわえてきた巨大な脳内イメージが映像とどのような関係をもつかを、自らの臨死体験から解き明かした画期的な映像論。
目次
第1章 暗闇との関係
第2章 現実との関係
第3章 言葉との関係
第4章 音楽との関係
第5章 物語との関係
第6章 未知との関係
第7章 内奥との関係
第8章 伝統との関係
終章 通信との関係
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Naota_t
1
★3.1/捉えどころのない内容だった。脳内イメージを音響も含めて、どう映像化することができるのか、を書いた内容。インドでの撮影話のように、性質によっては事実をそのまま公表できない内容もあるし、地域によっては有用な場合もある。写真と映像は製作する観点が違うことに改めて気づいた。当時、雑誌などに批評を書かれていたが、今はTwitterを中心に、すぐに反響が届く。その分、即物的(≠硬派)で、視聴者に阿る内容も増えているかも。ーーー映像はあくまでも脳を拡大するために、脳の延長として存在するのです。(p226)2022/12/31
風見じじい
1
脳科学の本かと思ったら、映像作成の方法を論じた本でした。漢詩の和訳は言語と映像の関係と同じであるという点に興味を引かれました。2019/11/05
朝吹龍一朗
1
手軽な体裁の本ばかり読んでいるようだ。 テレビのプロデューサーとしての経験から、「常に部分であるという映像の性質」を踏まえた上で、 「素材が事実であることはまちがいない、といって事実をいくつ並べても真実が現れるとは限らない」という。 しかしこれは映像に限った話ではない。インデアン嘘つかない、だけどホントのこと全部言ってるとは限らない、というのと同じで、表現すること、あるいはもっと広く、伝えること、に一般的にありうる話であって、著者の見識からすればもう少し掘り下げて欲しかったところ。2007/11/29
落語人間 by きちでんせいけん
0
普段、読まないようなこのような本を読んでみて面白かった2012/05/31
cradle
0
タイトルには脳内イメージあるが、映像の文化や提示方法といった話が中心。これはこれで面白い。2011/07/26