文春新書
随筆 本が崩れる

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  • サイズ 新書判/ページ数 318p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166604722
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0295

内容説明

とつぜん、崩れる。地震で崩れる。何万冊もの蔵書が、凶器となって、ふりかかる。これは読書の快楽への罰なのか。崩れた瞬間からはじまる抱腹、超絶、悪夢の本との格闘技。

目次

本が崩れる
素手もグローブ―戦後の野球少年時代
喫煙夜話「この夜に思残すこと無からしめむ」

著者等紹介

草森紳一[クサモリシンイチ]
昭和13(1938)年、北海道生まれ。慶応義塾大学中国文学科卒。雑誌編集者をへて、物書きに。古今東西、硬軟自在、あらゆる分野にわたって書く。著書に『ナンセンスの練習』『江戸のデザイン』(毎日出版文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

245
この本に散りばめられた61枚の白黒写真を、見てまず笑ってしまった。まさに『本が崩れる』。「物書き」の筆者が、本を書くために集めた膨大な資料本に埋もれた、マンション生活がこれでもか!と写しだされている。重ねる鉄則は、同じ大きさの本を集めて積まないこと。結果、微妙な配置で積み上げられた「ピサの斜塔」ができあがる。これが崩れてドアが塞がれ、風呂場に監禁されたシーンからこの随筆が始まる。「1冊の本を書くために200冊近くの資料本を集め、読み込む」という草森さんの本を、いろいろ読んでみたい! と思わずにはいられない2021/06/14

mitei

176
私より遥かにすごい積ん読で驚く。しかしタイトルにはない他の話も面白く読めた。2015/02/08

KAZOO

120
題名からすると本に関するエッセイと思ってしまいますが、最初のこの本の題名となっているものくらいが本に関するもので、それ以外は自分の若い頃の思い出やたばこの喫煙に関する話がほとんどを占めています。本が崩れて浴室に閉じ込められた話には笑ってしまいました。ご本人は命がけだったのでしょうが。草森さんもこんなに本を平積みにしているとは思いませんでした。私も昔自分の部屋で足の踏み場もないほどになったことがありますが、今はだいぶ整理しました。2015/12/19

へくとぱすかる

61
できれば、全編、本の話ならよかったのに、と思っても無理ですが。自分も本を積み上げているので、将来の山(本)崩れが人ごとでない。でもねえ。フロに閉じ込められるのは、ごめんです(笑)。半分読んだところで、著者のプロフィールを調べたら、2008年に亡くなっておられました。後半のタバコの話が、なんだか命を縮めながら書いたかのようで、物書きの根性ドラマのように感じました。2016/11/26

yuzuriha satoshi

34
著作も多いが蔵書も半端ではない作者 家中を埋め尽くした本によって風呂場に閉じ込められてしまう 脱出の方法は思いつかず 救援をあてにすることもできない状況の中で とりあえずお風呂に入り 久しぶりに体を洗って 考えるのはやっぱり本のこと 天井まで崩れないように本を積む技術を習得したい人は必読   6万冊を超える蔵書の半分は北海道音更町・帯広大谷短期大学に設立された草森紳一記念資料室に納められている ※秋田の999段の石段の意味_未完による完成_を知るのくだりがいい2015/04/10

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