デリダの政治経済学―労働・家族・世界

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  • サイズ A5判/ページ数 256p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784275003546
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C3010

内容説明

もしデリダの行っている解釈が本当に変化をもたらすのだとすれば、私たちはその解釈と変化を別の仕方で生産する、あるいは「生産する」のとは別の仕方で変えることができるのではないか?世界の世界化を、別の仕方で思考することができるのではないか?思考とは悲しみであり、悲しみを担うことこそ思考であった。デリダの微笑みに答えるためには、悲しみを新たな思考に変えることからはじめねばならない。

目次

第1章 喪の作業としての労働一般―マルクスの厄祓いとデリダの喪
第2章 詩人の自由と労働―デリダにおけるカント、スピヴァクにおけるマルクス
第3章 父権制の脱構築―エンゲルス、デリダ、コーネル
第4章 母権の痕跡―ヘーゲルにおけるアンティゴネについてのデリダの読解
第5章 世界化時代のプロフェッション―アーレントの人間とデリダの大学
第6章 新たな大地の鼓動―ハイデガーの世界とデリダの対話
追悼する―デリダの微笑み

著者等紹介

小森謙一郎[コモリケンイチロウ]
1975年、東京生まれ。1998年、東京大学教養学部卒業。現在、東京大学総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程在籍、日本学術振興会特別研究員。専攻は、近現代思想・哲学、言語態理論、言語態分析
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カイロス時間

7
明示的ではないにせよ、いくつかのキーワードで繋がった6つの論文集。タイトルはデリダだが、むしろマルクスやエンゲルス、アーレント、ハイデガーなどについての勉強になった。全体的に思弁的で、実効性のある形で消化するにはどうすべきかが難しい。一方で論理展開がおもしろく、よくできたミステリーを読むのにも似た感覚を味わえた。あるいは上等なパズルのような。こういう楽しみ方が似つかわしくない雰囲気はあるのだけど・・・どの章も、先人の思想を跡づけ、さあこれから自分の思想を!というところで終わってしまい、もどかしさも残った。2020/04/13

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