内容説明
映画とは何か、何が映画が―さまざまに語り尽くす。最初期のインタヴューから最近の講演まで。
目次
映画・ファシズム・背負い投げ
映画からの解放―小津安二郎『麦秋』を見る(講演)
小川紳介の映画を語る(講演)
ゴダールの赤
「画面=空間」と「つなぎ=時間」
一〇〇年目の憂鬱
一〇〇という数字から遠く離れて(講演)
映画はもう大衆娯楽ではない
未来世紀批評
映画に向かって映画を撮れ
あらゆるメディアは二度誕生する
アラノヴィッチの死から見る’96/’97
’97の映画を語る
著者等紹介
蓮実重彦[ハスミシゲヒコ]
1936年、東京生まれ。映画評論・表象文化論・フランス文学者。東京大学教養学部教授・学部長を経て、現在東京大学総長。映画関係の著書は『シネマの記憶装置』『シネマの煽動装置』『映画の神話学』『映像の詩学』『映画 誘惑のエクリチュール』『監督 小津安二郎』『映画に目が眩んで』『ハリウッド映画史講義』『映画狂人日記』『映画狂人、神出鬼没』『映画千夜一夜』(共著)などがある
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
23
インタヴューや講演など語り口調となったものが収められており、その分分かりやすい……かというとさにあらず。小津を論じたあたりが一番平たい。ショットの数を数える映画鑑賞法があっても良いはずなのに誰もそうしないところから「抑圧」が生まれているという指摘はなかなか示唆的。いち早く青山真治を買っていたところも流石で、『Helpless』を観たくさせられてしまった。誰か本気で蓮實重彦にお金を渡して映画製作/プロデュースを任せる勇気のある人は出て来ないだろうか? ここまでの知識人/アクティヴィストはなかなか登場しないよ2018/10/23
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「映画からの解放」目当てに。小津の奇妙な世界をもっと知りたくなった。2014/02/05
nogogotv
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蓮實節炸裂。本も映画も縦横無尽って感じ。
イワシ
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まず蓮實重彦は映画が好きだということ。だからこそ悪口を言うハスミンは面白いのです。2013/01/07