内容説明
新ユーゴのコソボ、パレスチナ、北アイルランド…。東西冷戦の終結以降、国際社会をもっとも脅かしているのは民族対立や宗教対立だ。今この瞬間にも血で血を洗う紛争が起きている。なぜそれほどまでに憎しみ合い、殺しあうのか？！現在進行形で揺れ動く情勢と、歴史的根源にスポットを当て、豊富な地図で読み解く。
目次
１章 対岸の火事ではない「アジア」の紛争地図（世界から孤立する北朝鮮のミサイルの脅威；日韓関係を揺さぶる竹島の領有権問題 ほか）
２章 世界の火薬庫といわれる「中東」の紛争地図（爆弾テロで紛糾するパレスチナ和平；ユダヤ、アラブ、キリスト教勢力が三つ巴となって争うレバノン ほか）
３章 大国統治の矛盾が噴出する「南太平洋」の紛争地図（フランス統治が是か非かで揺れる南太平洋の島々；先住民とインド系住民の経済格差で対立するフィジー ほか）
４章 独立後も新たに戦火が広がる「アフリカ」の紛争地図（イスラム原理主義過激派によるテロの脅威がやまない北アフリカ；紛争と飢餓の出口が見えない「アフリカの角」 ほか）
５章 国境をめぐり対立が泥沼化する「ヨーロッパ」の紛争地図（新ユーゴ建国で紛争に発展した積年の民族対立；ソ連邦解体で噴出した領土問題と独立運動 ほか）
６章 ゲリラ跋扈で流血が絶えない「中南米」の紛争地図（貧困層の不満を背景に左翼ゲリラの活動が続くペルー；左翼ゲリラと自警武装集団の紛争で混迷を深めるコロンビア ほか）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レイヒロ
1
アフリカの春はおろか、911テロもイラク戦争も起きる前に出版された本であるということを踏まえてこの本を読んでみると、数年後に起こる悲劇が予言されているかのような内容が多く見られ、非常に興味深い。少し古めの本なので、最新の状況は別にあたらなければならないが、各地の紛争の歴史的・社会的・民族的背景がコンパクトにまとめられており、読みやすい。2012/10/12
