廃墟のエコロジー―ポスト・モダンからの見なおし

廃墟のエコロジー―ポスト・モダンからの見なおし

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  • サイズ B6判/ページ数 200,/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784326850976
  • NDC分類 702.06

出版社内容情報

プレロマン/ロマン/ポストモダンの流れをフランス中心の芸術の純粋化でなく,内面性を追究したドイツロマン主義→現代への道筋として,廃墟を鍵に建築・絵画を論じて説く。

【目次】
序 ロマン主義・世紀末・現代
 1 滅びの美学と危機の時代からの脱出・民族芸術への注目
 2 本書の構成

第1章 滅びの美学―古典性の崩壊
 1 ピクチュアレスクとルイーネ
 2 誤れるピクチュアレスク神話
 3 廃墟のロマン
 4 水と廃墟
 5 メルクール神殿と夢幻劇
 6 ダロット、その中世的世界
 7 祖型の破壊と時の勝利

第2章 様式の死・異化の風景―フリードリッヒの『エルデナの廃墟』のテーマ
 1 二つの廃墟
 2 様式の死
 3 エルデナの廃墟とフリードリッヒの絵画的世界
 4 未完のプロジェクト?「新しい神話」という神話
 5 異化の風景画家・フリードリッヒ
 6 注釈と引用口調の風景画
 7 滅びの美学からの軌道修正

第3章 仮装の美学―晩期ロマン主義の建築
 1 ロマンティック―ポスト・モダン―エスニック・アート
 2 羽尾虚の舞台・劇中劇の様相で
 3 ポスト・モダニスト、クレンチェ?

第4章 エスニック・アートと現代―生命と文化の交差
 1 エスニック・アートと現代
 2 文化から生命の次元へ
 3 文化から生命の次元へ―構造人類学と現代美術の交差
 4 構造人類学と新しいタイプの芸術家

第5章 廃墟のポスト・モダン
 1 ポスト・モダンとのはじめての出会い
 2 あるモダニズムの死
 3 憧れとしての廃墟
 4 廃墟のロマン
 5 三度目の廃墟
 むすび


あとがき
図版リスト

内容説明

ロマン主義を滅びの美学ではなく、過去の様式で仮装・引用と捉え、ポスト・モダン、エスニックへの流れをしめす。

目次

序 ロマン主義・世紀末・現代
第1章 滅びの美学―古典性の崩壊(誤れるピクチュアレスク神話―クロード・グラスをめぐって;廃墟のロマン―シュヴェチンゲンの自然風景庭園をめぐって)
第2章 様式の死・異化の風景―フリードリヒの『エルデナの廃墟』のテーマ(2つの廃墟―シュヴァンシュタインとエルデナ;エルデナの廃墟とフルードリヒの絵画的世界;注釈と引用口調の風景画)
第3章 仮装の美学―晩期ロマン主義の建築(ロマンティック―ポスト・モダン―エスニック・アート;廃墟の舞台・劇中劇の様相で;ポスト・モダニスト,クレンツェ?)
第4章 エスニック・アートと現代―生命と文化の交差(文化からの生命の次元へ―A.リーグルの民族芸術;生命から文化の次元へ―構造人類学と現代美術の交差;構造人類学と新しいタイプの芸術家―遺跡彫刻の出現)
第5章 廃墟のポスト・モダン(あるモダニズムの死;廃墟のロマン)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

misui

6
ロマン主義を過去の様式の引用運動であったと捉え直し、それは現代のポストモダンの運動に通じているものとして、自由な様式の引用と異化とともに、エスニック・アート(民族芸術)などによる根源の追求の動きを示す。「廃墟」とは一種の比喩であって、そこからさらに新しいものが生まれるというポジティブな意味で使われている。メランコリーをポジに転換するのは個人的にも好感が持てる。また、モダニズムを空白と捉えて一九世紀とポストモダンを直接に繋ぐのは、妥当性は措いてひとつの考え方ではあるなと感心した。2013/12/23

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