内容説明
無謬・無私なる虚構によって昭和史を動かし続けた“権力”、天才的な企画力で日本的経営の典型を築いた“巨人”、大衆の喜びと悲しみを生涯かけて演出した“重役作家”…。激動の半世紀を生きぬいて、今日の日本を育てあげた各界の代表的人物12人に、現在最前線で活躍中の作家・ジャーナリストが挑戦し、描いた意欲的な評伝群。「昭和時代」を総決算しつつ明日の日本を考える。
目次
天皇(利根川裕)
近衛文麿(尾崎秀樹)
東条英機(佐藤忠男)
吉田茂(和田教美)
大原孫三郎(青地晨)
小林一三(清水哲男)
松永安左エ門(田原総一朗)
正力松太郎(本田靖春)
野間清治(上笙一郎)
花森安治(丸山邦男)
菊田一夫(中山千夏)
古賀政男(上野昂志)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
高橋 橘苑
13
昭和史を彩った12人の評伝。知らない人もいたが、おそらく書き手も当時の一流のジャーナリストが筆を執ったものと思われる。昭和天皇、近衛文麿といった指導者も取りあげているが、面白いのは正力松太郎、菊田一夫、古賀政男、小林一三等の、その世界の雄となった人達の人物史の方だろう。平成を経て、令和となった今日、あまりにパワフルなこの人達が存命ならば、迷惑千万なことこの上なしと思われる。しかしながら、貧困や不条理が当たり前だった時代を生き抜き、彼らが大衆と共に育てた種子の、その果実を頂いていることを記憶しておきたい。2020/05/08
双海(ふたみ)
10
私の興味関心から、昭和天皇、近衛文麿、東條英機の章だけ読みました。2014/04/14