内容説明
近年、「まじめ」を馬鹿にした面白主義が目立ち、一人前や覚悟といった言葉が死語になりつつある。なかでも男に、その傾向が強いのではないだろうか。まじめに仕事をこなし、社会の行く末を案じ、おのれの役割と存在価値を顧みる人間、つまり「まともな人」はもはや存在し得ないのか。いま一度、ふつうでまともな大人の男になるための規範と教養を考える、渾身の一冊。
目次
序章 まともな男になりたい
第1章 私はみっともない
第2章 教養を身につける
第3章 恥を知る
第4章 俗物性を手なずける
第5章 寡欲の心をもつ
第6章 平衡感覚を生きる
著者等紹介
里中哲彦[サトナカテツヒコ]
1959年静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。現在、河合塾講師、河合文化教育研究所研究員(「現代史研究会」主宰)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
28
「足るを知る」という言葉にガツンとやられた。こういう今現在めっきり流布されなくなってきた言葉に私は弱い。いかに生きてゆくか、著者の人生論は明確で、とても人間的だ。予備校の先生ということだけれど、この方の講義なら受けてみたかった。2014/05/10
かみーお
2
好感の持てる、良い内容でした。「まとも」って、なんなのか。まっとうに、社会の中での自分の立場を自覚し、自分にできることを見つめ、そのほかのことを覚悟して諦め、ひたすら堅実に毎日を生きるということがどれだけ大変か……。俗物であるわたしには途方もない道のように見える。ひるんでしまいそうですが、生きていこう。 引用されている文章がどれも素敵で、読みたい本が増えに増えてしまった。2011/05/10
live_in_net
0
まともな人になりたいです。