出版社内容情報
ベーメ、ライプニッツ、カント……そして、哲学史はヘーゲルへと流れつく! 本書は、ドイツ本来の思惟が古典哲学として完成されるまでの軌跡を、三段階に区分したうえで明快に解説する。「世界に対峙し、知の体系を希求したゲルマン魂」をあざやかに摘出してみせる、ヘーゲル理解への最短コース。
内容説明
ベーメ、ライプニッツ、カント…そして、哲学史はヘーゲルへと流れつく!本書は、ドイツ本来の思惟が古典哲学として完成されるまでの軌跡を、三段階に区分したうえで明快に描き出す。「世界に対峙し、知の体系を希求したゲルマン魂」をあざやかに摘出してみせる、ヘーゲル理解への最短コース。
目次
第1部 ドイツの前哲学からドイツの古典哲学へ(ドイツの前哲学;ドイツの古典哲学)
第2部 ドイツ古典哲学(カント;カントからヘーゲルへ;ヘーゲル)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆきだるま
4
ドイツの、神学の中の前哲学からヘーゲルまでの流れ。主観/客観、個/世界(全体)って、視点が哲学者によってこっちにきたりあっちにいったりする。そして統一をはかる、みたいなこと。また、そこには絶対者(神)は常にいる、が、絶対者と人間との関係の描き方がやはり哲学者によりさまざま。これ、個々の哲学者を深く知ってたらいっそうおもしろいんだろうな。流れはなんとなくわかったけど文章が理解しにくかったので、細かいところは別の本で補いたい。2021/09/22
本命@ふまにたす
1
ドイツ観念論「以前」からヘーゲルまでのドイツ哲学の流れを概説する。ライプニッツにかなり紙幅を割いていたりして新鮮に感じた。2021/05/27
左手爆弾
0
カントやヘーゲルといったドイツ哲学の学説紹介としては薄すぎる。しかし、それらを俯瞰するにはそれなりに有益だ。ドイツ古典哲学は最初に「哲学とは何か」を問題にした。ドイツ哲学の源流はエックハルトやベーメであり、自然科学よりも神学をモデルにした思考が色濃く反映されていた。ライプニッツやカントはそれに比べると理性的なものをドイツ哲学に持ち込む。だが、これはむしろ例外で、哲学と神学の合致こそがドイツ観念論の目的だった。すなわち、矛盾しているように見えるものをより高度な次元で統合することである。2017/04/02