内容説明
近代世界に登場したイエズス会の、たんなる修道会の枠を超えて、世界史のなかで大きな役割を果たしてきた５００年の歩みを跡づける名著。監修者の厳密な校訂と編集による詳細な注、参考文献、地図、図版、索引を収録。
目次
第１章 創立者とその遺産
第２章 地平のたえまなき拡大（一五五六‐一五八〇年）
第３章 急速な発展と新たな取り組み（一五八〇‐一六一五年）
第４章 政治・文化の新たな覇権国家からの挑戦（一六一五‐一六八七年）
第５章 理性の時代との対峙（一六八七‐一七五七年）
第６章 追放、弾圧、復興（一七五七‐一八一四年）
第７章 新たな政治的・社会的環境と植民地世界への適応（一八一四‐一九一四年）
第８章 二〇世紀
追補 最近の発展（一九八五‐二〇〇〇年）
著者等紹介
バンガート，ウィリアム・Ｖ．［バンガート，ウィリアムＶ．］［Ｂａｎｇｅｒｔ，Ｗｉｌｌｉａｍ Ｖ．］
１９１１‐１９８５年。１９３２年イエズス会ニューヨーク管区入会。１９４４年司祭叙階。フォーダム大学Ｍ．Ａ．、ウェスト・カレッジＳ．Ｔ．Ｌ．ニューヨーク・イエズス会神学院で、次いでアメリカ各地で客員講師としてヨーロッパ史とイエズス会史を教える
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感想・レビュー
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OKKO （o▽n）v 終活中
7
【修論提出記念読了登録祭り】【文庫本出てショック】【でも再読必須】国会図書館ほか ◆わりと最近文庫本上下巻が出たのね。買うと合わせて3000円ちょっとなのよ。ところがあたしね、分厚い本書のコピーにすでに3000円くらい使ってるわけよ。どうなのよこれって？！ ◆カニシウスやらゴンザーガやら、イエズス会の重要かつ細かいプレイヤーのほとんどの活動、行動が把握できた。これ読まなかったらせっかく見つけた16世紀同時代資料の価値を論文にて十分に「ドヤッ」てできなかったかもしれん ◆創設から1814年まで再度精読すべし2019/01/11
mob
2
・弾圧される側の視点は常に示唆に満ちている。 ・日本の宣教師の書簡は城や装飾の美への関心を隠さず「冗長」と徹底検閲。これが中国やインドで現地文化に配慮した布教を許さず失敗した頑迷さに繋がる伏線か。正しい判断に正しい情報は不可欠。検閲・表現規制はどんな価値観・集団も劣化させる。（永遠に敵なしのディストピア支配者でない限り検閲には報いがある） ・教皇至上主義等には共感しないが、啓蒙主義側が現代において証拠や統計無視でロビー・プレゼン重視の反知性的弾圧を行うポリコレ・ナチス等の全体主義者に似ていて示唆に富む。2021/04/24
てつこ
2
16-18世紀の歴史の本を読んでるとイエズス会がいらん事ばっかりしてるから、一体この組織は何なんだ？と思ったのがきっかけで読み始めた。高潔で信仰深い人の集団みたいに描かれてるけど、海外宣教のくだりで現地人を『残酷、怠惰、無知、未開の人』と表現してて、お前そういうとこやぞ…。 伝統的な教えに合致したものか否かという解釈で揉めたけど、初期から海外宣教を行い、中国やインドなどでは現地文化を取り入れつつ布教をしたのは当時としては画期的なやり方だし、宣教師たちの本質を捉える視点が良いと思う。2020/05/28
ヴィクトリー
2
イエズス会から見た歴史なので、どうしても視点が偏ってしまう。 また、人名や書名の羅列が多く内容が薄い。 通販で買った本だが、書店で実際に見ていたらまず買っていない本。 まぁ、カトリック教会から見た世界史の視点はこんな感じだ、と言うのを垣間見たことぐらいは価値があったか。2010/02/16
ｻﾆｼﾞｮﾌﾟｯ
1
読破断念。725頁付き合っても費用対効果が薄いと判断。指摘されてる方がいるとおり、本書だけでは本当のところはわからない。併読が吉。2012/06/21
