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縄文農耕の世界―DNA分析で何がわかったか

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  • サイズ 新書判/ページ数 218p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569612577
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C0245

出版社内容情報

  縄文時代に農耕はあった!? 栽培はいかに行われたか? 最先端のDNA分析を通して農耕弥生起源説を覆し、新たな古代日本像を提示する論考。  農耕文化は従来弥生時代の水田稲作の渡来が起源とされてきた。だが三内丸山をはじめ縄文遺跡で発掘されるクリは栽培されたものではないか? 縄文人は農耕を行っていたのではないか? 著者によれば、「ヒトの手が加えられるにつれ植物のDNAのパターンは揃ってくる」という。その特性を生かしたDNA分析によって、不可能とされていた栽培実在の証明に挑む。▼さらに本書では、縄文人の生活にまで考察が及ぶ。植物に縄文人はどのように接していたのか。著者によれば、ヒエ、イネ、マメ、ヒョウタンなどの食物も栽培化され、海上ルートで運ばれていたと推定される。▼生物学の視点から縄文農耕に迫ることで、染色を行い、薬草も利用するなど多様な縄文人の姿を発見していく。そこでは、原始的と思われがちな縄文の世界像は崩れ、現代にも通じる豊かな生活が展開される。▼定説を実証的に覆した上で、農耕の発達する過程まで述べた、生物学から問う新・縄文農耕論。  ●プロローグ 縄文農耕をどう捉えるか ●第1章 縄文時代を読み解くクリの存在 ●第2章 縄文農耕の実像にせまる ●第3章 農耕は何をもたらしたか ●第4章 縄文農耕と現代

内容説明

農耕文化は従来弥生時代の水田稲作の渡来が起源とされてきた。だが三内丸山をはじめ縄文遺跡で発掘されるクリは栽培されたものではないか?縄文人は農耕を行っていたのではないか?著者によれば、「ヒトの手が加えられるにつれ植物のDNAのパターンは揃ってくる」という。その特性を生かしたDNA分析によって、不可能とされていた栽培実在の証明に挑む。本書では、定説を実証的に覆した上で、農耕のプロセスからそれがヒトと自然に与えた影響にまで言及する。生物学から問う新・縄文農耕論。

目次

プロローグ 縄文農耕をどう捉えるか
第1章 縄文時代を読み解くクリの存在
第2章 縄文農耕の実像にせまる
第3章 農耕は何をもたらしたか
第4章 縄文農耕と現代

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

翔亀

44
農耕文化は弥生人と共に渡来したものではなく、縄文時代にすでに農耕があったということは最早考古学では常識となっているようだ。著者はDNA分析により縄文時代に栗が栽培されていたことを実証した人。その発見の意味は、農耕技術を携えて渡来した弥生人が日本人の祖先だという定説を覆し、縄文人が農耕を発展させたのだという歴史観の転換だけにとどまらない。縄文人による農耕技術の発明を、栽培植物の誕生として捉えることで、虫も細菌も変化して生態系をまるごと変え、そのまま現代の"自然"に繋がっていることを主張する。これは瞠目もの。2015/08/29

takao

3
遺伝子のばらつきが少ないのが栽培種2023/05/22

Humbaba

1
歴史の教科書に書かれている情報は,必ずしも真実であるとは限らない.時代によっては政府の思想が入ってくるし,それがないとしても今わかっていることが事実であるという保証はない.農耕は弥生時代からと教えられたとしても,それは本当にそうであったという保証はない.それどころか,実は縄文時代から始められていたという証拠が出ている.2012/01/10

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