学問のすすめ―自分の道を自分で切りひらくために

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784569636436
  • NDC分類 370.4
  • Cコード C0095

出版社内容情報

困難な時代こそ自分の力で道を開け。近代化の中で武士道を和魂として昇華し学問の大切さを説いた福沢の代表的名著を読みやすく新訳。

百冊の人生書より一冊の『学問のすすめ』。

▼明治維新以来の、日本人の価値観の大転換期をむかえているともいえる現代において、われわれは、いかなる精神・考え方を拠り所として生きていくべきか。

▼福沢がいた明治という時代は、怒涛のごとく押し寄せた文明開化の波に翻弄される封建的日本人の体質を、一日もはやく「近代文明人」に生まれ変わらせる必要があった。よって福沢は、明治になり武士階級がなくなったとき、その価値観(つまり、サムライの精神をといた「武士道」)を、中流階級の知的階層にもとめるために、この『学問のすすめ』を書いたのである。「武士道」が上に立つものに訴えようとしたものを、市民が平等となった近代社会で、国民全員がもつべき価値観として平明に書いた本だったといえるのである。

▼福沢が本書でいう「独立自尊」の精神こそが、現実社会のなかで、「サムライ」の精神をもちながら生き抜くための精神といえるのではないだろうか。

[初編]天は人の上に人を造らず 
[第二編]学問こそ生きる力の源泉である 
[第三編]個人の独立があってこそ国家の独立がある 
[第四編]上に立つ者の責任とは何か

内容説明

「武士道」の精神をもって現実のなかでいかに生きるべきか。「和魂」の必要性を唱え、他人に頼ることなく、自らの力に依拠することの大切さを説いた日本の代表的名著をわかりやすく現代語新訳。

目次

天は人の上に人を造らず
学問こそ生きる力の源泉である
個人の独立があってこそ国家の独立がある
上に立つ者の責任とは何か
なぜ、独立の精神が必要なのか
国法あっての国家であり、その大切さを論じる
国家に対する国民の役割とは何か
人間の権利とは、相手を妨害しないかぎり自由に行動していいということ
学問の本当の目的とは何か―中津の旧友に贈る
日本を維持する気概を養い、社会に貢献する―前編の続き、中津の旧友に贈る〔ほか〕

著者等紹介

岬龍一郎[ミサキリュウイチロウ]
1946年生まれ。作家・評論家。早稲田大学を経て、情報会社・出版社の役員を歴任。退職後、著述業のかたわら、人材育成のために「人間経営塾」を主宰。国家公務員・地方公務員幹部研修、大手企業研修などの講師を務め、「人の上に立つ者の人間学」を説いている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しーふぉ

20
今読んでもためになる。国家に対する国民の役割とは、権利について、上に立つものの責任、独立の精神。もちろん福沢諭吉の言うことが全て正しい訳ではないけれど、本当の勉強とは福沢諭吉が学問のすすめを書いたことを覚えるのではなくて、その中身を理解することだと思います。2023/05/30

えるびん

3
江戸時代が終わったばかりの時期に学問にこんなにも通じていることに驚くばかり。平等、社会契約説、経済学など外国から学ぶために相当の努力をしたのだと思います。ただ、ユダヤ人迫害の一因となった「悪法も法である」という法治主義を妥当とするなど古い点もあるので、全てを鵜呑みにせずに考えることが必要です。赤穂浪士は忠義ではないと何度も否定してたのが印象的でした。メインの話は西洋列強に対抗するため、社会のために勉学に励めということであって、自分のために学べ、というのはサブの話なので、その点には注意が必要かもしれません。2015/11/05

ZEPPELIN

3
序盤と終盤は文句なし。現在にそのまま通用することが書かれてあり、やはり人間は若いうちから学ぶべきであると思う。ただ、中盤は頂けない。独立を連呼しながら、西洋的思想から独立出来ていないのは福沢さん本人である。また、ブルーカラー軽視とも取れる文章もあるし、公に事を成さねばならぬと言いながら、自分の郷里の人間はチャンスがなかっただけだと擁護する。まるで公平性が感じられない。また、自分が言いたいことを「天の道・天の理」と無理矢理に言い換えている部分もあり、作品全体を称賛は出来ない2014/07/04

ken

2
独立自尊の精神。響きました。万人必読の書。2010/01/29

のぞみ

2
どんな啓発書よりも重みのある本。2009/04/06

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