出版社内容情報
「標準化された中国」に対し異文化の実態とは?
13億人56民族が暮らす中国。標準化された「中国らしい」文化に対して、異文化の実態とは? 日本人の想像を絶する中国比較文化論。
五六民族が暮らす中国各地を旅すれば、言語、生活様式、宗教など、様々な文化を肌で感じる。儒教や共産党の指導などでつくりあげられた「文明」が、中国の実像ではない。「面従腹背(めんじゅうふくはい)」で中央のコントロールから逃れる地方官僚。お上(かみ)の意向などよそに、日々の生活を楽しみ「鼓腹撃壌(こふくげきじょう)」を地でいく農村。漢族との共存に腐心するチベット族……。
▼各地を広く踏査した気鋭の研究者が、北京や上海といった一部の大都市だけではわからない中国人のホンネを浮き彫りにする。国家・民族の溝と対話に思索を巡らした中国紀行。
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[目次より]広州、変わらない広州/愛国主義教育基地/「中国」をデザインした、三人の広東人/「洋教」の微妙な立場/改革開放のあだ花/麗江の憂鬱/「正統」幻想/中国のAIDS/和順が「世界遺産」になる日/「吐蕃」から「チベット自治区」まで/独立でも周縁化でもなく
●第一章 海辺の「中国人」たち 2004年3月・広東省
●第二章 沈黙と祈り 2004年8月・広西チョワン族自治区など
●第三章 「東アジア」の彼岸 〔一〕西双版納(1990年5月・雲南省) 〔二〕茶馬の古街道(2005年3月・雲南省) 〔三〕「民族」という名の呪詛(2001年8月・チベット自治区)
内容説明
五六民族が暮らす中国各地を旅すれば、言語、生活様式、宗教など、様々な文化を肌で感じる。儒教や共産党の指導などでつくりあげられた「文明」が、中国の実像ではない。「面従腹背」で中央の統制から逃れる地方官僚。お上の意向などよそに、日々の生活を楽しみ「鼓腹撃壌」を地でいく農村。漢族との共存に腐心するチベット族…。各地を広く踏査した気鋭の研究者が、北京や上海といった一部の大都市だけではわからない中国人のホンネを浮き彫りにする。国家・民族の溝と対話に思索を巡らした中国紀行。
目次
第1章 海辺の「中国人」たち―二〇〇四年三月・広東省(自由市場の喧騒;広州のオールド・タウン;変わる広州、変わらない広州 ほか)
第2章 沈黙と祈り―二〇〇四年八月・広西チョワン族自治区など(中国の社会団体;湘江のほとりで;「洋教」の微妙な立場 ほか)
第3章 「東アジア」の彼岸(西双版納(一九九〇年五月・雲南省)
茶馬の古街道(二〇〇五年三月・雲南省)
「民族」という名の呪詛(二〇〇一年八月・チベット自治区))
著者等紹介
田島英一[タジマエイイチ]
1962年、東京生まれ。1991年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位満了につき退学。慶應義塾大学総合政策学部助教授。専門領域は中国地域研究。特に、民族宗教問題、愛国主義(中国ナショナリズム)、NPO等中間組織がもたらす中国社会の変容等に、主要な関心を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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