生かされて。

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  • サイズ B6判/ページ数 372p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569656557
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

出版社内容情報

ルワンダ大量虐殺を生き延びた女性奇跡の実話。

1994年、ルワンダ。100日間で100万人のツチ族が虐殺された。トイレの隅で神との対話を力に生き抜いた女性の衝撃の手記。

想像を絶する恐怖と苦悩と悲しみを乗り越えたこの若き女性の物語は、読む人を深い共感と感動の渦に巻き込み、気づきと勇気を与えずにはいない実話である。

▼著者イマキュレー・イリバギザは、「永遠の春」と呼ばれた彼女の愛する国で、愛情あふれる家族に囲まれて育った。しかし、1994年、ルワンダで起こった大量虐殺で、彼女の家族も惨殺されてしまう。隣人や友人だったフツ族が襲いかかり、100日間で100万人のツチ族が虐殺されたのだ。大鉈やナイフを持った殺戮者が「皆殺し」を叫び、生き残りを探す中、牧師の家の狭いトイレに7人の女性と身を隠し、奇跡的に生き延びた著者。どこからも助けは来ない。迫り来る恐怖と空腹に負けず、彼女は父の教え、祈りの力に気づき、神様と対話しながら希望の光を灯し続けた。救助後にも襲ってくる試練を克服し、虐殺者をも許す境地に達する……。

▼『夜と霧』『アンネの日記』を髣髴させる、心を揺さぶる感動の書。全米ベストセラー。

●第一部 嵐がやってきた 
●第二部 隠れ家へ 
●第三部 新しい道

内容説明

1994年、ルワンダ。隣人が、友人が、殺戮者と化し大鉈・ナイフを手に、「皆殺し」を叫ぶ!小さなトイレに身を隠し神との対話だけを力に、奇跡的に生き抜いたツチ族女性の世界を震撼させる恐怖と感動の手記。

目次

第1部 嵐がやってきた(永遠の春;立ち上がる;より高い学び ほか)
第2部 隠れ家へ(トイレに隠れる;怒りと戦う;許すことの難しさ ほか)
第3部 新しい道(自由の痛み;ダマシーンの手紙;慰めのキャンプ ほか)

著者等紹介

イリバギザ,イマキュレー[イリバギザ,イマキュレー][Ilibagiza,Immacul´ee]
ルワンダに生まれる。国立大学で電気工学を学ぶ。1994年の大虐殺で両親と兄、弟を失う。1998年、アメリカに移住し、ニューヨークの国連で働き始める。彼女は、虐殺や戦争の後遺症に苦しむ人たちを癒すことを目的とした「イリバギザ基金」を設置しようとしている。現在、夫のブライアン・ブラックと二人の子どもたち(ニケイシャとブライアン・ジュニア)と共にニューヨーク州に住む

アーウィン,スティーヴ[アーウィン,スティーヴ][Erwin,Steve]
作家で、賞を受けたジャーナリストとして、活字、電波両方のメディアで活躍。現在、カナディアン・ブロードキャスティングで、外国特派員として働いている。妻でジャーナリストのナターシャ・ストイノフと共にマンハッタンに住む

堤江実[ツツミエミ]
立教大学文学部英米文学科卒業後、文化放送のアナウンサーとなる。その後、会社経営を経て、現在は著作、講演の他、自作の詩の朗読コンサートで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

129
ルワンダ虐殺を生き延びた女性による手記。この虐殺は、アフリカのルワンダで多数派のフツ族が少数派のツチ族を容赦なく殺害したもの。殺害された人の数は約100万人。フツ族から追われた作者が支援者の牧師の家の狭いトイレ(クローゼットほどの広さ)で、7人の女性と共に身を隠していた時の経験は強烈で、読んでいて胸がつまった。この本のクライマックスは、作者が自分の家族を虐殺した男と対面して、彼を赦すと口にした場面だ。赦しだけがこの地球を覆っている暴力の連鎖を止められることを、作者は自らの命を賭けて訴えている気がした。2014/11/03

みゃーこ

85
泣きすぎて酸欠になったので頭が痛い。「未来は人の思いが創るもの、思うことは叶うこと、自分の未来も世界の未来も、一人の人が思うことから広がる」(訳者あとがきより)極限の中でも「信じること」を捨てなかったイマーキュレーさんの信念の強さは、希望の本質がなんであるかについて物語る。憎しみと愛がどこから生まれ、どのような結果をもたらすか、真実から目を背けない彼女の魂の正しさと強さがどこから来るのか、人類がどれほど文明を発展させても愛や希望を支える「何か」を彼女と同じく強く持ちうるのか、祈ることの効用について改めて考2013/09/03

ヒデミン@もも

43
読友さんの感想を読んで、心が震えた。民族間の争いは、その立場にならないとわからない。私は信仰する宗教は持たないけれど、人信じる心、許す心は大事にしたい。イマーキュレーさんのどんな環境下に置かれてもポジティブに向上心を忘れずに行動する力に、強い心に魅せられた。後半は涙が溢れるのをとめられなかった。ドキュメントを読むのは久しぶり。日常的な茶飯事に流されて、生きることの本質を見失っていく自分に喝を入れてくれた現実。紹介してくれた読友さんに感謝。2013/09/07

matun

39
図書館本。ルワンダ大虐殺を生き抜いた女性の手記。猛烈な怒りと悲しみと虚無感を制御したくて七転八倒して居る時に出会った本。読むのに相当な胆力が居る。過酷すぎる。助けあっていた隣人たちが家族や友人を進んで密告し高揚しつつ凌辱しつつ虐殺する様が克明に描かれ続けている。しかし全てが終わり、自由になった彼女は復讐しなかった。自分が生かされたという貴重な奇跡に応えて伸びやかに生きることを選んだのだ。私達は学ばなくてはならない。戦争は人殺しで、義憤に踊らされない様に、人生を大切に生きるべきだという事を。2013/08/15

どんぐり

37
ルワンダで起こった非人間的な大量虐殺の犠牲者はおよそ100日間で100万人。「フツパワー、フツパワー、ゴキブリどもを皆殺しにしろ!ツチの犬どもを殺しちまえ!」と大鉈を振り下し、槍を刺す殺し屋の群れ。多数派のフツと少数派のツチ、民族間に絶え間ない恨みが積み重なり、大虐殺が伝播していった。何よりも虐殺によって傷ついたのは、ヒューマニティだ。奇跡のような偶然によってイマキュレーはこの大虐殺のただなかを生き延びた。憎しみの連鎖を呼び起こさないためにとこめられた本書のメッセージを受け止めよう。2013/09/30

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