内容説明
激しい感情表出、死とエロスの、霊と肉の、赤裸々な相剋を伝える緊張と孤独―。北欧のムンク、スイスのホードラーを先達とし、ドイツの土壌に開花した表現主義の運動。カンディンスキー、クレーを育む現代絵画のひそかな間道としての表現主義芸術を照射する。
目次
1 生のアラベスク―ムンク1
2 アルファとオメガ―ムンク2
3 実在と影―ホードラー
4 わがための祝い―モーダーゾーン=ベッカー
5 地霊―ノルデ
6 運命を占う人―ココシュカ
7 ダス・ジムボール―キルヒナー
8 ペーネロペイアの布―ベックマン
9 形体の戦い―マルク
10 青の異端―青騎士とカンディンスキー
11 線と秘法―クービンとクレー
12 戦慄の創造―表現主義の版画