内容説明
いま静かにサルトル再評価の動きが始まる。かつての実存主義の枠組みを超えて、没後、続々と刊行される遺稿(『倫理学ノート』『真理と実存』等)からは、その豊穣な思考の全体像が立ち上がってくるのだ。自由の果ての倫理とは?哲学・文学の真の冒険とは何か?責任の問題が見えにくくなった時代の今こそ、テクストの新しい読みによる、甦る「サルトル思想/文学」入門。
目次
プロローグ 新しい世紀のなかのサルトル
1 サルトルのテクストを読む(文学と哲学をめぐって;実存とメディアの間;歴史としての政治;ひとはなぜ伝記を読むのか)
2 サルトルとその時代
エピローグ 私たち自身を読み直すためのサルトル