出版社内容情報
考古学は人びとが生きるために大地に働きかけた跡である遺跡と、そこから発見されるさまざまなモノ、すなわち遺物から人間の歴史を明らかにしていく学問である。発掘調査をはじめとする考古学の研究方法の概要を示すとともに、日本の考古学が旧石器時代から中世に至る日本列島の歴史をどこまで明らかにしたかを紹介。層位学・型式学など歴史学における独自の年代決定法や、分布論など考古資料の分析法、放射性炭素法、年輪年代法など実際の研究現場で行われている具体的な手法、考古学の役割と特質を理解する事ができる。
1.考古学への招待
2.考古学の方法
3.自然科学と考古学
4.先土器時代から縄文時代へ
5.縄文文化の実像
6.弥生文化の成立
7.弥生時代の社会と文化
8.弥生時代から古墳時代へ
9.古墳時代の社会と文化
10.古墳時代から飛鳥時代へ
11.律令時代の社会
12.律令時代の産業と文化
13.中世の人々と暮らし
14.中世の社会
15.もう二つの日本文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なつきネコ
11
他の方のデビューで放送大学の公式教材と知りました。他にも奈良大学の公式教材であもあります。考古学とは何か、考古学から見た歴史を丹念に解説し、特に先史時代から律令国家を詳しく解説し、中世からはざっと流す程度。しかし、遺跡、遺物、遺構から読み取る古代の人々の息遣いは心迫る。納得したのは律令国家から中世の変化は荘園制度の変化が重要。オッと思った事は遺物は生き残った者が残すために状態が良く研究しやすい(徳川将軍家の遺物)、遺跡は滅びた後に顧みられる事がないために研究がしやすい(朝倉一乗谷遺跡)という所は感歎した。2021/05/31
いりあ
7
放送大学の公式教材です。考古学とは?という概論的な内容です。放送大学の教材なので、1人である程度学習できるようになっています。オーソドックスな考古学的手法から始まり、他分野の手法を用いた研究の紹介。また古代から中世にかけての考古学の成果を具体例を交えながら紹介しています。2018/02/16
結城
1
通販でも入手できる、放送大学の公式採用教材。 考古学が歴史学の中においてどのような役割を担ってきたかを広義的に捉えて、その方法と成果の概要を論ずる。 先史考古学から古墳、都城と、歴史別に遺跡遺物を解説し、中世近代の考古学成果にも触れている。2012/04/29
happyprincess
1
今度は熟読2009/10/31