出版社内容情報
★朝日新聞で紹介されました(2007.1.7)
評者:野口武彦氏(文芸評論家)
★読売新聞で紹介されました(2006.11.27)
評者:清家 篤氏(慶応義塾大学教授)
好評増刷出来!
内容説明
士農工商の江戸時代、少しでも上の身分への“身上り”を望んだ人びとがいた。同時に、他人に出し抜かれたくないという“上下無し”願望も存在した。これまでの身分制の見方を超えた社会を描き、自由と平等の関係を考える。
目次
近世の身分意識と身分変動
身上りの欲求と平均への欲求
士分化と身上りの欲求
幕藩体制を再活性化する身上り
身分制を崩す売禄と献金
幕末江戸多摩の身分願望
著者等紹介
深谷克己[フカヤカツミ]
1939年、三重県に生まれる。1966年、早稲田大学文学部卒業。早稲田大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アメヲトコ
4
上昇志向と平等化志向から近世の身分意識を分析。紹介されている個別のエピソードは面白いのですが、どこまで一般化しうるのだろうとも思ったり。2013/12/15
Mentyu
3
近世の身分制度がこんなにも流動的であったとは知らなかった。お金を出せば武士になれたという話は衝撃的。身分の流動性は幕藩体制を活性化させたが、幕末になるとかえって身分制が無意味化するように働いてしまったというのも興味深い。2018/10/12
恭
0
江戸時代は士分化する願望と平等化を願う間で揺れる人々の時代であった。2012/10/30
やご
0
副題に「身上りと上下無し」とあり、聞きなれない言葉ですが、「身上り(みあがり)」とは江戸時代の人々の身分上昇願望を指し、「上下無し(うえしたなし)」とは平等願望を指しており、著者がこの本で江戸期のどの階層にも存在した意識を端的に表した言葉として使っています。 (続く)→ https://gok.0j0.jp/nissi/0089.htm2007/04/01
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