世界人権問題叢書
女性はなぜ司祭になれないのか―カトリック教会における女性の人権

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750321257
  • NDC分類 198.25
  • Cコード C0336

出版社内容情報

「神は男性と同じように、女性を愛され、指導的使命に招いているのです」。教会が過去においてどんな重大な誤り、過ちを犯したのだろうか。神学者、聖書学者である著者が、聖職からの女性の排除についてその綿密な研究を重ねた集大成。

日本の読者の皆さんへ
第一部 背景の設定
第一章 発見
第二章 奴隷制に関する教皇の教え
第三章 物申す時
第四章 本書の焦点
第二部 主張と反論
第五章 ちぐはぐなビジョン
第六章 信者の信仰のセンス
第七章 犯罪容疑者を名指して
第三部 証拠の真偽を問う
第八章 『伝統』に見られる議論
第九章 女性は神の似姿として創られていないのか
第十章 女性が教えることは許されないのか
第十一章 エバの罪の重荷を背負って
第十二章 イエス・キリストは女性を故意に無視したのか
第十三章 女性はキリストを代表できるような人間ではないのか
第十四章 「花むこ」のシンボルをめぐって
第十五章 推定『伝統』への批判
第四部 再度の試み
第十六章 本物の伝統
第十七章 9世紀にわたる女性助祭
第十八章 女性助祭の役割
第十九章 司祭としてのマリア信心
第二十章 司祭召命を持つ女性たち
第二十一章 侵入者の正体を暴く
第二十二章 これからの道

付録
訳者あとがき

訳者あとがき
 全世界を覆うまさにグロ-バルな混沌とした21世紀の初頭にあって、キリスト教も聖職者のスキャンダルを含め、多くの問題を抱え、更なる刷新、改革の必要性が叫ばれています。聖霊降臨の日に誕生した教会は2000年の歩みの中でたくさんの誤りを犯してきました。その一つは紛れもなく性差別です。著者は神学者、聖書学者として聖職からの女性の排除について長年の研究を重ね、本書はその集大成といえるでしょう。
 人権意識に目覚めた20世紀の世界で、教会の周辺でも女性たちは目を開き、問いただし、動き始めました。今、司祭不足の教会で、同じようにキリストの信奉者である多くの女性たちが様々なニ-ズに応えて奉仕しています。彼女たちの中には聖霊に突き動かされ、キリストが建てられた教会で洗礼を通して与えられた命を、使命を、十全に生きる招きを強く感じている人たちがいます。1996年、オ-ストリアで開かれたエキュメニカル(超宗派)女性シノドスでは世界ネットがつくられました。それぞれの歴史的、文化的情況の中で、また地方教会のニ-ドの中で女性たちは自分たちが受けた神の賜物を用いて奉仕したいのです。カトリック教会の扉はまだ閉められています。日本でも最

目次

第1部 背景の設定(発見;奴隷制に関する教皇の教え ほか)
第2部 主張と反論(ちぐはぐなビジョン;信者の信仰のセンス ほか)
第3部 証拠の真偽を問う(『伝統』に見られる議論;女性は神の似姿として創られていないのか ほか)
第4部 再度の試み(本物の伝統;9世紀にわたる女性助祭 ほか)

著者等紹介

ワインガーズ,ジョン[ワインガーズ,ジョン][Wijngaards,John]
オランダ出身。教皇庁立グレゴリアン大学で神学、聖書学専攻。インドの聖ヨハネ神学院で教鞭をとる。ロンドン国際センターHousetop主宰。「カトリック女性のインターネット図書館」を1999年に開設

伊従直子[イヨリナオコ]
東京都出身。史学専攻:日米外交史(学士)、中世教会史(修士)。教皇庁立サラマンカ大学神学部司牧神学研究所。マンチェスター大学大学院「宗教・文化・ジェンダー研究所」客員研究者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。