内容説明
多変量解析は、調査データの整理・分析にあたって、現在もっとも有効な統計処理の方法であるが、数学を苦手とする人にとっては、何となくなじめない代物でもあった。本書は、とかく数学が苦手だといわれる社会・行動科学系の人たち、医学、看護学、保健・衛生学、教育学などの領域の人たちのために書かれた多変量解析の案内書であり、例題を通して、数式なしで、多変量解析の使いかたを学べるように、やさしく解説している。
目次
１ 変数の数が多いとき―多変量解析（多変量解析とは何か；相関係数；モデルの重要性；フローチャート―多変量解析の選びかた）
２ 星印の魔力―統計的検定
３ 予測と説明―従属変数が量的データのとき（独立変数も量的データのとき；独立変数が質的データのとき）
４ ２群の判別―従属変数が２値のとき（独立変数が量的データのとキ；独立変数が質的データのとき）
５ 内的構造の分析―従属変数がないとき（量的データのとき；質的データのとき；因子得点、サンプル・スコアの利用；ケースの分類―Ｑモード）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
marcy
8
読み終わってはいませんが、非常にわかりやすくてかゆいところに手が届く内容でした。知りたかった手法が記載されていたこともありがたく感じました。統計のテキストは数式が多くなることで行き詰まりを覚えるーーそういうタイプの学習者や初心者にはおすすめです。数学が苦手な人である著者が欲しかった本、とあとがきにあるとおり、まさに「必要は発明の母」と呼べそうなコンセプトである。これからも折に触れて手に取りたい。2022/10/23
MasakiZACKY
2
難しい数学が多く出てくる統計の理論やプロセスはさておき、どんなときにどの多変量解析を使って、最終結果をどう読み取るかのみに焦点を当てた一冊。多変量解析の理論を勉強しているのでなければ、まずは適切に使用できるのが大事なのだが、意外とそんな本が少ない。数学による説明が分からず、離れていくばかり。そんな人を救うために著者が書いたこの本は、著者自身が望んでいた本であって、凄く分かり易い。分散分析や重回帰分析、ロジスティック回帰分析やクラスター分析など、いつ使うの？ソフトで結果出たけどどういう意味？まずこれを見よ。2012/08/11
ワッフル＊ワッフル
0
多変量解析とは？という難しい話を基本のところからわかりやすく説明している。自分の実験(分析)がデータ(質的、量的)によってどの分析に該当するかチャートになっていて、ありがたい。ただ概要の説明なので、これを読んで自分の分析手法の本を読んだほうがより理解できる。2008/12/30
hdk_141
0
★★★★2008/03/30
