ドイツ現代史の正しい見方

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794214898
  • NDC分類 234.07
  • Cコード C0022

内容説明

ヒトラーの権力掌握は歴史の必然だったのか?第二次世界大戦が起こった本当の理由とは?ドイツ史の分岐点となった瞬間について「もしもあのとき、こうしていたら」を再検証する刺激的な書。20世紀ドイツを代表する歴史著述家ハフナーが、同時代人としての視点を織りまぜながら、ドイツ近現代史の重要事件・人物について巧みな語り口でつづる。ドイツ現代史のポイントが一冊でわかる本。

目次

序章 歴史はつねに創作される
第1章 ローマ帝国の巨大な遺産
第2章 人工国家プロイセンの興亡
第3章 ビスマルクのドイツ帝国建設
第4章 セダンの勝利の呪縛
第5章 ヴェルサイユ条約の逆説
第6章 ヒトラーはなぜ権力を手にできたのか
第7章 第二次世界大戦はいつはじまったのか
第8章 ドイツはなぜ間違ったか
第9章 ワイマール憲法が失敗してボン基本法が成功した理由
第10章 奇跡の老人アデナウアー

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

11
プロイセン~ワイマール~ナチス~西ドイツ(1950年代)までの歴史。なぜナチスが誕生したのか。WW1とWW2の違い。ワイマール憲法とボン基本法の違い。など、参考になる記述が多々ある。個人的には最後が参考になった。ワイマール憲法は有権者対し限りなく信頼を置いたものだったが、基本法は人間不信に貫かれているということ。ナチスは民主主義によって生まれた。その過ちを犯さないよう、基本法は民主主義の自由がいくらか制限されても、ワイマール共和国のようにたやすくひっくり返らないような制度を築こうとしたところに特徴がある。2016/09/11

Ighen

10
さすがにドイツを代表する歴史ジャーナリストセバスチャン・ハフナ―氏だけにマルクス主義やヘーゲル、シュペングラー、トインビーをわかり易く紹介しています。私が国際関係史で習った第二次世界大戦のイギリスの宥和政策やポーランドの言い分等相違はありましたが、ヒトラー権力掌握部分に書かれているヒンデンブルク大統領の信任を奪い合うシュライヒャーとパーペンなどドイツ史の政治が個人に振り回される話は政治と個人の関係性を考えさせられました(>_<)2013/01/24

ティス@考える豚

6
簡単・軽い・わかりやすいの三拍子です。主にプロイセン時代からのドイツの歩みを巧みな文章で教えてくれます。訳者の瀬野さんがすごくウィットに訳してくれているお陰でありますが、ドイツ現代史を学ぶ上で必ず得るものがあるかと思います。宰相ビスマルク・ヒンデンブルク大統領・ヒトラー・アデナウアー首相についてもっと勉強して、更にドイツに慣れ親しんでいきます!そして、日本や現在非道を行うシリア等の独裁政権をいかにして解決できるか等思考を尽くせるようにしたいです!オススメです!2012/02/10

えむa

1
第2次世界大戦がいつ始まったかなど、教科書でさらーっとならったのとは違って深く見直してみると歴史に対する興味が深まった。著者の慧眼には脱帽。セダンの闘いについて言及した箇所で「どんな完璧な勝利でも勝者に幸福をもたらしはしない」という言葉は、日清・日露の戦争後の我が国にもあてはまる。「政治の世界における理性の働きを求め理性に反するものはチェックしてこれに制限を加える」はまさに今の政治状況にも求められる。政治家は権力に魅せられやすく、大衆はそそのかされやすい。経済がドカン!となった時が怖い。2016/02/27

メコノプシスホリデュラ

1
著者の『プロイセンの歴史』を購読中だが、ドイツ史全体についての見解も知りたくて読んだ。面白く示唆深い。序章からして「歴史はつねに創作、歴史家は興味があるトピックスを取捨選択して書いている」というふうに、なんとなく感じていることを明快に指摘してくれる。歴史に疎い人間にとってありがたい良書。以下、個人的に面白かったことをメモ書き。周辺諸国が国民国家となっていく間もローマ帝国という理念にしがみついていたドイツ。ローマ帝国と現代ヨーロッパの類似点、ローマとゲルマン人の関係に似たヨーロッパとアメリカの関係。2014/02/23

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