目次
第1章 疫病は祟りか罰か
第2章 疫病史を席捲した痘瘡(天然痘)
第3章 命定めの疫病、麻疹
第4章 困った国際交流、梅毒
第5章 上陸したコレラの猛威
第6章 黒死病(ペスト)に震え上がった
第7章 伝染病が細菌兵器に
第8章 平均寿命を縮めた結核
第9章 「業」「家筋」とされた頃の「癩病」者の歴史
第10章 法的隔離とハンセン病者
著者等紹介
久保井規夫[クボイノリオ]
1967年、香川大学教育学部卒業。大阪府吹田市、摂津市にて公立小中学校に教諭として勤務。吹田市同和教育研究協議会の役職など、人権・平和・教育の推進に努力し、実践・著作多数。2003年3月、退職。APHC(アジア民衆歴史センター)主宰。2007年、私立大学教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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更紗蝦
10
花柳界、性病・ペスト・コレラ・結核の感染者、第731部隊による人体実験、ハンセン氏病患者・・・。これらに共通しているのは、「隔離による管理」と「差別」です。国家権力にとって、「差別」がいかに「便利」なものなのかが、よく分かる本です。便利であるがゆえに、国家権力は、監視の目がなければ容易に差別を促進する政策を押し進めるということが理解できます。掲載されている図版は、他の本ではなかなか目にする機会のない希少性の高いものですが、グロテスクなものが多いので、そういうのが苦手な人は注意が必要な本です。2014/10/10
やつき
1
著者の紹介には「同和教育」「人権・平和・教育の推進」「アジア民衆歴史センター」の文字が。視点は弱者・被差別者寄り。資料を元に論じられているので、疑いようのない事実なんだろうな、と思える。事実と著者の推測(私はこう考える、こうではなかったか。など)をはっきりさせているところも良い。読んでほしい一冊2015/03/09
小鳥遊小鳥
0
誤植がとても多かったのと、ルビが一切なかったのが難点かなと思いました。あと、テーマを考えると、全体の中で731部隊のくだりは少々浮いていたかも。「病」と「恐れ」と「差別」についてがテーマで、内容そのものは興味深かったです。2016/08/29
Sunny
0
誤字が多過ぎて、読む気が失せざっと読み。 コロナのような急性感染症よりも慢性感染症がメイン。国としても以下に後手に廻ってたかが分かる。 感染症に対する差別がつい20年前まで公然と存在していた事実は忘れられるべきではないだろう。 ハンセン病については、詳しく知らなかったのでいつか元病院とかでその実態を見てみたいと思う。2020/04/26