内容説明
日本をはじめ、アジアやその他世界各地域文化の相違点や共通点を考古学の立場から探り比較・検討することで、それら諸文化の本質を明らかにする。現代社会における異文化間の相互理解への道を開く。
目次
考古学から見た社会の複雑化―比較考古学の方法を探りつつ
第1部 日本(古鬼怒湾における「加曽利B式」貝塚から観た集落と労働様式の「複雑化」;大型遮光器土偶の規格性を階層化社会から理解する;渡来系集団、移民の足跡(弥生時代)
古墳時代の支配と従属)
第2部 東アジア(新疆ウイグル自治区における先史時代の社会;中国東北地区銅剣文化の形成と展開;父権制の出現と確立―甘青地域における半山、馬廠~斉家文化墓地の分析)
第3部 西アジア(西アジア新石器時代の巨大集落―テル・エル・ケルク遺跡の事例から;古代西アジアの社会変化―集落構成から読む都市化;文字社会における「記号」の併用―古代エジプト新王国時代の職人と記号)
第4部 周辺地域(パプア・ニューギニアの生業に関する民族調査―とくに土器製作の側面から;パプア・ニューギニアの農耕活動に関する民族調査;クマ送り儀礼に見る社会的威信と階層化社会―北太平洋北岸狩猟採集民社会の比較民族考古学;南東マヤ地域における都市の成立―ホンジュラス、ラ・エントラーダ地域の事例)
総合討論 考古学から見た社会の複雑化
著者等紹介
岡内三真[オカウチミツザネ]
1943年韓国生まれ、高知県出身。京都大学大学院文学研究科考古学博士課程満期退学。早稲田大学文学学術院教授
菊池徹夫[キクチテツオ]
1939年北海道生まれ。早稲田大学文学部卒業。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。文学博士。早稲田大学文学学術院教授
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