内容説明
外交官という立場で日本に滞在した著者の経験と見識による、韓国人が感じた日本人についてのユニークな本。日本の性風俗について歴史的な資料を調べながら、著者自身もたいへん驚き興味を覚えた春画の世界との出会いから、各時代の社会のさまざまな出来事を通じて日本人の性意識を探っている。
目次
色街
有楽町の星
男と女のシンボル
日本国際人第一号の結婚
大和朝廷から徳川幕府まで
水子
快楽の街、吉原
桃源郷の金猫
日本の華、芸者
愛の極致、心中〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
5
図書館にて。元本は1995年韓国で刊行、邦訳は1998年。著者は1944年生まれの韓国の外交官。研究者ではないので、日韓比較文化エッセイという形。日本文化を「好色」で語るやつ、最近下火ですね▲性器崇拝、半島では李朝の朱子学によって抑制されている。性器の名称が罵倒語となる。夫婦和合といったものもない様子/貞操について。日本で「処女性」に価値が置かれるのは、巫女のような宗教領域であり、生娘・おぼこ自体に価値はない。日本の場合、貞操は結婚後に求められる/「心中」。最近の日本では無理心中ストーカーに近いか。2019/01/29