感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山像
1
翻訳がさすがに古びていることを除けば説得力のある文章だった。しかし必ずしも同意できないような著述も頻出。例えば7章の「資本主義と差別」では「皮膚の色や人種、宗教を理由に雇用上の差別をしてはいけないと州が言うのが妥当であるならば、同様の理由で雇用上の差別をしなければならないと言うことも、そのような投票が多数派になりさえすれば、等しく妥当である」と言う。一貫した論理を感じはするが、現実的な問題としては全然納得できない。多分フリードマンが考えるほどに自由主義的な社会というのは未だどこにも存在していないのだろう。2012/03/07
おーた
0
昨今の新自由主義と呼ばれる政策が、フリードマンの提唱したものとはかけ離れていることが確認できた。フリードマンは、教育や医療は市場化されるべきでないと述べる。本来の新自由主義は市場原理万能主義ではないのだ。2012/08/31