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囲碁の力

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  • サイズ 新書判/ページ数 248p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784896916683
  • NDC分類 795
  • Cコード C0276

内容説明

仙人もたしなみ、時に憂さを忘れさせ、言葉なしで人と通じ合い、斧の柄が腐るのにも気づかぬほど人を夢中にさせる…と言われる、囲碁とはいったい何か―。『ヒカルの碁』で若いひとにもブームを呼んでいる囲碁だが、意外にも囲碁の輪郭を伝えるガイドブックが少ないことに気づく。本書は、専門棋士の立場からではなく初心者のこころに通じる観戦記者という立場から「打つ」「知る」「考える」というキーワードで囲碁のルール説明から、古今東西の囲碁の歴史やエピソード、さらには囲碁界が直面する問題まで、たっぷりと紹介する。わかりやすく、面白く、ためになる、まったく新しい囲碁入門書。

目次

第1章 囲碁を打つ(囲碁の別称、別名;盤上は宇宙空間;碁盤と碁石の美 ほか)
第2章 囲碁を知る(中国から日本へ;王朝文化の華やぎとともに;紫式部と囲碁 ほか)
第3章 囲碁を考える(棋士という職業;世界に広がる囲碁;女はどこまで強くなれるか ほか)

著者等紹介

石井妙子[イシイタエコ]
1969年東京生まれ。白百合女子大学国文科卒業。同大学院修士課程修了。お茶の水女子大学女性文化研究センター(現・ジェンダー研究センター)に教務補佐員として勤務後、1997年より毎日新聞社主催本因坊戦の観戦記を担当。囲碁観戦記者。2002年10月よりNHK教育テレビ囲碁講座の司会を担当
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

14
石井妙子氏の単行本デビュー作。囲碁自体への興味は薄いが、その歴史はなかなか面白くて、権力者からの愛されっぷりは不思議。一つの日本史として捉えることができる。特に明治期の混乱の話はドラマがあり、人間もいちいちクセがあって面白い。特に分裂していた日本囲碁界の統一を図った韓国の革命家、金玉均の話は色々壮絶で、この人だけで本が十分に書けそう。2020/07/02

galoisbaobab

7
亡き父は自分の息子を優秀な棋士にしたっかたようだが、残念ならがこの有様である。しかし、子供の頃から趙治勲やら林海峰やら武宮正樹やらの囲碁を見てたのでルールと試合の雰囲気はわかる。未だに日曜PMのNHKの囲碁見ちゃうことあるしね。DeepMind有するalphaGoと李世乭の試合の前に少し囲碁熱を上げておくために読んだけど、やっぱ囲碁すごいじゃん。年齢制限なしの実力評価、男女完全平等なのって他にあるのかしらん。将棋は演歌っぽい臭いがして好きじゃないんだけど、囲碁は無限を遊ぶ仙人感がたまらんのだよね。2016/03/02

Mana

5
囲碁のゲームそのものより、歴史や文学作品の章が面白かった。私もヒカルの碁ブームの時にちょっとだけやってみたけど結局忍耐力が続かずにすぐ辞めてしまったのを懐かしく思い出す。将棋もすぐやめた。今はもっぱら麻雀派。女流棋士はヒカルの碁でも院生に一人女の子がいたなってくらい。将棋と違って完全に男女別ではないけど、部活の大会は男女別だったし、女流棋士枠もある。が、女流棋士枠が逆に女性棋士の背水感を無くしてるし、指導碁も女性の方が人気があることで結果的に本業に集中しきれない環境となってしまうことが悩ましい。2020/06/30

uburoi

2
『ヒカルの碁』は碁のルールを知らなくても面白いが、どうせならルールも教えてほしかった。碁の歴史や文化を総なめにして、さらにルールも知りたいというなら、これはもってこい。20年前に発行されて、つまりはその間、放っておいて今更ながら読んだわけで、この20年間に囲碁の世界も変化があったろうと思う。いまだに日本の女流棋士は弱いままなのか。藤井聡太が現れて将棋はかなりにメジャーになった。囲碁でも最年少の女流プロが誕生という断片しか知らない世界だった。こういうのもしかして世間ではザラなんだろうな。2022/12/24

KJ

2
「◯◯とは何か」あるものに興味を抱いた時、知識ゼロの状態からその輪郭を知る事が出来る本というのは有難いものだ。本書は囲碁におけるその役割を果たしてくれる。冒頭の言葉にもあるが、千年以上の歴史があるという事は、千年前の人物とも盤を挟んで対話をする事が出来るという事。そう捉えると囲碁の持つ重みと深みを感じられる。時代を超え、国境を超える。囲碁を起点としたコミュニケーションが広がる可能性も大いにあるのだろう。囲碁に対する熱い想いに加え、初の著作に対する思い入れもあり、分かり易く面白く書かれた文章に好感が持てた。2015/09/13

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