ヴァイマールの聖なる政治的精神―ドイツ・ナショナリズムとプロテスタンティズム

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  • サイズ B6判/ページ数 293,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000222242
  • NDC分類 191
  • Cコード C0016

内容説明

ヴィルヘルム期からヴァイマール共和国の成立に至る転換期ドイツにおいては、神学が「聖なる政治的精神」として機能していた。神学者・芸術家・出版人らによる多彩な思想的営為と時代精神を、同時代の政治的・社会的動向や芸術運動・文化状況に照らしつつ鮮やかに描き出す、神学から新たな光を当てるドイツ近現代思想史。

目次

プロローグ 聖なる政治的精神―近代ドイツ・プロテスタンティズムの二つの政治神学
第1章 アドルフ・フォン・ハルナックとマックス・ヴェーバー―世紀末の二人のリベラル・ナショナリスト
第2章 ゲオルク・ジンメルが見た転換期のドイツ神学―ヴィルヘルム期の国家神学とヴァイマールの神聖フロント世代の政治神学
第3章 学問の市場化としての「学問における革命」―大学神学部と大学の外の神学
第4章 ニーチェは神学を救うのか―ヴィルヘルム期からヴァイマール期の神学におけるニーチェの奇妙な流行
第5章 ヴァイマールの神聖フロント世代の殿を戦うディートリヒ・ボンヘッファー
第6章 神聖フロント世代の両義的な政治精神―パウル・ティリッヒとエマヌエル・ヒルシュにおける「民族的なもの」
エピローグ プロテスタンティズムとナショナリズム

著者等紹介

深井智朗[フカイトモアキ]
1964年生まれ。アウクスブルク大学哲学・社会学部博士課程修了。Dr.Phil.(アウクスブルク大学)。博士(文学)京都大学。現在、金城学院大学人間科学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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うえ

3
東ドイツではルター派が持っていた家父長主義的,反デモクラティックな社会観は皮肉なことに堅固な全体主義と共に生き続けた。ルター派が理想とした社会システムがナチズムの台頭を道備えしたように共産主義社会の維持にも積極的な役割を果たした●社会主義的なバルトの神学研究は西側に対する批判という隠れ蓑を神学研究者に提供することになった。バルト研究は宗教的でさえあったコミュニズムの中で神学研究をするための一つの避難所となった。バルト或はボンヘッファーの超越論的な神学は政治的にはどのようにも利用可能なものであった2014/09/25

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