連続討論 「国家」は、いま―福祉・市場・教育・暴力をめぐって

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000229098
  • NDC分類 304
  • Cコード C0036

内容説明

グローバル時代における国家の役割とは何か。国家と市場、そして市民社会の関係を、私たちはどのように考えればよいのだろうか。福祉・市場・教育・暴力という四つの主題を軸に、政治学・法学・社会学・社会理念・教育学・経済学など、多様な専門の論者たちが語り合う。派遣村、全国学力テスト、戦争の民営化など、具体的なトピックを議論の糸口に、日常の背景にある原理的な問題を考察する。現代の国家について幅広い視点から考えるために。

目次

福祉 連帯を育む政治をどう創るか―福祉国家における「健康で文化的な最低限度の生活」(後期高齢者医療制度は現代の姥捨山か?;外国人ケアワーカーの受け入れは日本社会を変えるか;派遣村批判の根底にあるもの)
市場 市場の暴走を管理するのは誰か―市場と国家の共犯関係を超えるために(ヘッジファンドに翻弄される国家;租税を回避するグローバル企業;環境保全と経済成長は両立可能か)
教育 教育の分権化は国民の平等を掘り崩すか―教育の普遍性と市場化のあいだ(全国学力テストの実施を望む声、廃止を望む声;コミュニティ・スクール構想と教育の分権化をめぐって;日の丸・君が代強制と教員処分の意味)
暴力 国家を国家たらしめているものは何か―国家の起源とその役割(「戦争の民営化」が意味するもの;刀狩りと帯刀禁止令における暴力の形;国家を廃棄することはできるのか)

著者等紹介

杉田敦[スギタアツシ]
1959年生。法政大学法学部教授。専門は政治理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

32
日本の社会科学で国家はもっぱら批判の対象だった(特に岩波書店系)。その背景には、戦前の言論や宗教弾圧、戦後の自由主義とマルクス主義の対立があった。しかし、これからは生存権の保障など国家の積極性も認めていくべきとの問題意識から、専門家たちが国家の2面性について福祉、市場、教育、暴力という4つの切り口で議論したのが本著。東日本大震災の前の本なのでややピントがずれている感もあるが、国家のありようを考えるヒントにはなる。コロナ禍で国家の存在が前景になっているいまこそ、二面性を熟知して活用していく必要がある。2020/08/16

遠山太郎

0
国家はいま 26 34 14 10 71 73 87 92 113 116 122機会を平等化せよという話では 108× 137 155 166 182 187 190 196 200 204ー2102013/01/29

かんちゃん

0
様々な意見をもった学者たちの討論の中で、問題の解決策というよりは、何が議論の争点になっているのかが少し見えてくる。「暴力」の項の萱野氏の意見とそれに対する他の論者の反対が面白い。一つ一つのテーマについてそれほど詳細に書かれているわけではないが、市場に親和的なコントロールなど、多様なアイデアが紹介されている。2011/06/23

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