出版社内容情報
吉野啓二さん(仮名)が語った被爆者としての半生は,きわめて具体的で未曽有の衝撃力を備えていた.だが感動的なその証言の中に大きな謎が含まれていたことが判明する.果たして吉野さんは幻を語ったのか.被爆者の声を生涯記録し続けた著者が,吉野さんの軌跡に寄り添い,被爆者とは何かを根底から問い直した衝撃の一冊.待望の復刊.(解説=今野日出晴)
内容説明
千人を超える原爆被爆者の肉声を録音し記録してきた著者にとって、長崎で被爆した吉野さん(仮名)が辿った半生ほど心を打つ証言はなかった。だが感動的なその語りに、無視できない謎が含まれていることが判明した。吉野さんは幻を語ったのだろうか。終生にわたって被爆者の声を記録し続けた著者が、被爆者とはだれであるのか、被爆体験とは何なのかを根底から問い続けて記した入魂の一冊。
目次
出会い―集会場にて
吉野啓二被爆を語る
「原子爆弾の効果」―私の被爆者論
暗転
被爆太郎の誕生
山峡の村で―死者を死せりというなかれ
著者等紹介
伊藤明彦[イトウアキヒコ]
1936‐2009年。ジャーナリスト。東京都生まれ。1945年長崎市にて入市被爆。早稲田大学卒業後、長崎放送に勤務しラジオ番組「被爆を語る」を制作。71年同社を退社後、自費で被爆証言取材活動を続け一〇〇三名の音声証言を基に作成したテープ・CDを全国の資料館・図書館に寄贈。晩年はビデオによる被爆証言の取材に従事。2006年、日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞特別賞受賞。2008年、吉川英治文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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J.T.
JunTHR
Voodoo Kami
う;へ;あ;は
leekpuerro