内容説明
西洋・東洋とつながっていた幕末の長崎は、横浜と違い、すでに成熟した、文明最先端の街だった。江戸時代の面影と、幕末に流入した欧風文化が交錯する長崎。海に向けて大砲を据え要塞化したグラバー邸、原爆投下目標となった三菱造船所、幕藩体制の崩壊を生き抜いた大名一家、外国人居留地に暮らし遠い祖国の女王在位60年を祝う外国人、華やかな芸子衆たち―。約7000点の国内最大級を誇る長崎大学・古写真コレクションのうち、高精細な彩色写真など80点超が写し撮っているのは、坂本龍馬が見たであろう幕末長崎の風物や景色だ。写真のディテールに注目すると見えてくるのは、武士の心、人々の夢や信仰、長崎の試練の歴史かもしれない。
目次
序章
1 龍馬が見た長崎
2 サムライ
3 時代を映す建造物
4 外国人の見た日本
5 人々の暮らし
6 日本の窓としての長崎
著者等紹介
姫野順一[ヒメノジュンイチ]
1947年生まれ。九州大学大学院経済学研究科博士課程後期課程退学。九州大学経済学部助手、長崎大学教養部講師・助教授・教授を経て、長崎大学環境科学部教授、附属図書館古写真資料室員。ケンブリッジ大学クレアーホール終身メンバー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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