講談社学術文庫<br> 春画―片手で読む江戸の絵

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講談社学術文庫
春画―片手で読む江戸の絵

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920049
  • NDC分類 721.8
  • Cコード C0121

内容説明

武士のお守り?性生活の手引き?いいえ、ポルノグラフィーです。独身男たちが溢れた江戸は、遊郭が栄え、艶本が数多板行され、男色も当たり前だった。枕絵、笑絵、危絵、美人画…。浮世絵の性化された画像を対象に、縦横無尽に議論する。春画を、「美術」ではなく、江戸の性の文脈で捉え直し、斬新な解釈を提示する。

目次

第1章 春画・セクシュアリティ・美人画(絵を拝む;使用と濫用)
第2章 分節される身体(江戸のジェンダー;肌と衣服の論理)
第3章 春画の中のシンボル(水と陰陽;植物と動物;小物たち)
第4章 窃視の政治学(使用人;真似ゑ門;レンズ)
第5章 性と外界(内部空間と歴史物語;旅と異人)
結び この絵は勝ってはいけない

著者等紹介

スクリーチ,タイモン[スクリーチ,タイモン][Screech,Timon]
1961年生まれ。オクスフォード大学卒業。ハーヴァード大学大学院美術史学博士号取得。現在、ロンドン大学SOAS教授。専門は、日本美術史、江戸文化論

高山宏[タカヤマヒロシ]
1947年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。現在、明治大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

65
『春画はポルノグラフィーである』と断定している所が清々しい。昔は全裸になっての性行為はほとんどなかったと聞くとびっくりだが、考えてみると確かに冷暖房が完備しだしたのはつい最近の事だもの。解説で上野千鶴子が言っているように高山宏の翻訳は共著と言ってもいいほどの深みや味のある翻訳となっている。2018/03/20

ふろんた

25
初めての講談社学術文庫(が、これかよ)。芸術作品のひとつとして評価されていた春画をポルノだと言い切り考察する。面白い論調だが、美人画などもポルノとするのは少々やりすぎではないだろうか。用途はどうであれ、今の漫画週刊誌の水着グラビアもポルノと行ってるようなわけで。タイトルにあるように本は右手で持って読ませて頂きました。え、左手はどこにって?電車のつり革ですよ。2015/12/03

かんちゃん

12
90年代後半から春画研究が盛んに行われるようになった。性描写に対して法規制が緩やかになったせいらしい。研究者らはこぞって春画の芸術性をもてはやした。そこに一石を投じたのが本書だ。春画は江戸時代の紛うことなきポルノグラフィティだと断じた。一面、それはごく自然な見方だと思う。一方で、単なるポルノグラフィティにしてはずいぶんと遊び心に溢れ、源氏物語や伊勢物語などの古典に通じていなくては理解できない知的な側面もある。さすがに子供に見せようとは思わないが、江戸期の文化資産だという点では異論をはさむ余地はない。2015/03/02

mashi

2
巻末の上野千鶴子による解説まで含めて、色々な意味で斬新だったな。最終章中の一節「ヨーロッパ人女性が日本に来たのはやっと1817年のことである。最初に来た女性は春画にされた。」の勢いが好き。副題の意味を始めとして笑えるところが多かった。2015/11/18

はえ太

2
春画展の予習に。露骨っ!2015/09/25

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