出版社内容情報
華夷秩序。一人の男が皇位簒奪、大量殺戮、歴史書き換えの果てに造り上げた〈世界システム〉。それは前近代東アジアを律しつづけた。
華夷秩序。一人の男が皇位簒奪、大量殺戮、歴史書き換えの果てに造り上げた〈世界システム〉。それは前近代東アジアを律しつづけた。
はじめに
第一章 中華という名の世界
1 中華と夷狄
2 中華世界の変転
第二章 大明帝国の誕生
1 中華の回復
2 元から明へ
3 明初体制の意味するもの
第三章 皇統のゆくえ
1 燕王の事蹟
2 暗闘
第四章 奪権への階梯
1 南人朝廷
2 挙兵前夜
第五章 歴史の翻転
1 靖難の変
2 理念の末路
第六章 失われた時のなかで
1 建文出亡
2 滅びゆく者たち
第七章 天命の所在
1 聖王の御代
2 徳治の実態
第八章 クビライを越えて
1 四夷朝貢
2 拡大する中華
第九章 華夷秩序を統べる者
1 順逆の理
2 天子の都
第十章 永楽帝の遺産
1 盛世の翳り
2 中国史の転換点
参考文献
あとがき
文庫版あとがき
【著者紹介】
1950年生まれ。神戸市出身。京都大学文学部卒業、京都大学大学院博士課程修了。京都女子大学教授。文学博士(京都大学)。専攻は中国近世史。
○著書
『明の太祖 朱元璋』白帝社、1994年。
『明朝専制支配の史的構造』汲古書院、1995年。
『中国人物列伝――第三講・第四講』(共編著)恒星出版、2004年。
『元明時代の海禁と沿海地域社会に関する総合的研究』(科研成果報告書)2006年。
内容説明
明朝第三代、永楽帝。甥である建文帝から皇位を簒奪し、執拗なまでに粛清と殺戮を繰り返し、歴史を書き換えて政敵が存在した事実まで消し去ろうとした破格の皇帝。その執念と権勢はとどまるところを知らず、中華の威光のもと朝貢国六〇余をかぞえる「華夷秩序」を築き上げた。それは前近代東アジアを律しつづけた中華の“世界システム”であった。
目次
第1章 中華という名の世界
第2章 大明帝国の誕生
第3章 皇統のゆくえ
第4章 奪権への階梯
第5章 歴史の翻転
第6章 失われた時のなかで
第7章 天命の所在
第8章 クビライを越えて
第9章 華夷秩序を統べる者
第10章 永楽帝の遺産
著者等紹介
檀上寛[ダンジョウヒロシ]
1950年生まれ。神戸市出身。京都大学文学部卒業、同大学院博士課程修了。京都女子大学教授。文学博士(京都大学)。専攻は中国近世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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