出版社内容情報
本書でわたしは、「愛」の本質を明らかにした。性愛、恋愛、友愛、親の子に対する愛……。愛にはさまざまな形があるが、これらはいずれも、本来まったく異なったイメージを与えるものである。にもかかわらず、なぜこれらは「愛」の名で呼ばれうるのか?
それは、そこに「愛」の、ある“理念性”の本質が通奏低音のように響いているからである。性愛も恋愛も友愛も親の子に対する愛も、その「愛」の通奏低音の上に、それぞれ独自の音色を響かせているのだ。本書の目的は、これら「愛」の名のもとに包摂されるありとあらゆる「愛」の本質を明らかにすることにある。
「愛」とは何か、そしてそれはいかに可能か? これが、本書でわたしが挑み、そして明らかにした問いである。
内容説明
「ほんとう」の愛とは?友愛、性愛、恋愛、キリスト教の無償の愛…それは意志。それは育て上げるもの。追いつめて、考え抜いて、書き切った―著者20年の思索の結論!哲学が解き明かした「ほんとうの」愛のすがた。
目次
第1章 「愛」の哲学序説(「愛」の理想化とその挫折;ニーチェの「愛」 ほか)
第2章 性愛(愛着、友情、友愛;エロティシズム ほか)
第3章 恋愛(恋;恋愛)
第4章 真の愛(キリスト教の愛;「存在意味の合一」と「絶対分離的尊重」の弁証法 ほか)
第5章 「愛」はいかに可能か
著者等紹介
苫野一徳[トマノイットク]
1980年生まれ。早稲田大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。早稲田大学教育・総合科学学術院助手などを経て、熊本大学教育学部准教授。専攻は教育学・哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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