講談社選書メチエ<br> シルクロード世界史

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講談社選書メチエ
シルクロード世界史

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  • サイズ 46判/ページ数 232p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065208915
  • NDC分類 220
  • Cコード C0322

出版社内容情報

かつて、「歴史」を必要としたのは権力者だった。権力者は自らの支配を正当化するために歴史を書かせた。歴史家は往々にして、権力者に奉仕する者だったのである。しかし、近代歴史学の使命は、権力を監視し、批判することにこそある。近代世界の覇権を握った西洋文明を相対化し、西洋中心史観と中華主義からの脱却を訴える、白熱の世界史講座。
近代以前の世界では、中央ユーラシア諸民族の動向が、歴史を動かしていた。騎馬遊牧民はどのように登場し、その機動力と経済力は、いかに周辺諸国家に浸透していったのか。シルクロードのネットワークを媒介とした「前近代世界システム論」とは。ソグド人やウイグル人のキャラバン交易や、キリスト教の最大のライバルだったマニ教の動向などを、ユーラシア各地に残る古文書、石碑の読解から得たオリジナルな研究成果をもとに解明していく。そこから見えてくるのは、あらゆるモノは歴史的所産であり、文化・言語・思想から、政治・経済活動まで、すべては変化し混ざり合って生み出され、純粋な民族文化や普遍的な国家など存在しない、という真実である。さらに、近年日本で発見されて世界的な注目を浴びるマニ教絵画から、日本伝来の史料で明らかになるシルクロードの実像まで。「興亡の世界史」シリーズ最大の話題作『シルクロードと唐帝国』の著者による、待望の書下ろし。

内容説明

かつてユーラシアでは、騎馬遊牧民が歴史の鍵を握っていた。南北間の対立と協調による「前近代世界システム論」とは?匈奴による最初の遊牧国家と、興亡を繰り返す突厥帝国。ソグド人の金融資本と、ウイグル=ネットワークの広がり。大草原に展開した二千年におよぶ激動と、人類史の潮流を、行きかう宗教と言語に着目し、“理科系的歴史学”で解明。近代世界の覇権を握った西洋中心の歴史像を捨て、シルクロードに視座をおいた新たな世界史を構築する。

目次

序章 世界史を学ぶ理由
第1章 ユーラシア世界史の基本構造
第2章 騎馬遊牧民の機動力
第3章 シルクロードの世界システム論
第4章 ソグドからウイグルへ
第5章 ウイグル=ネットワーク活況
第6章 シルクロードと日本

著者等紹介

森安孝夫[モリヤスタカオ]
1948年福井県生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院在学中に、フランス政府給費留学生としてパリ留学。金沢大学助教授、大阪大学教授、近畿大学特任教授などを経て、(財)東洋文庫監事・研究員、大阪大学名誉教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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へくとぱすかる

69
なかなか骨太な本で、じっくり読もうとしたら、意外に日数がかかってしまった。世界史がヨーロッパ中心になりがちなので、ユーラシア大陸全体を視野に収めるために、シルクロードに注目した歴史を構築。ソグドやマニ教の役割が非常に大きいことが納得できる。マニ教研究の最新情報もあり、日本で発見された絵画にはやはり驚き。こうした研究で古ウイグル語が直接読めることは、確かにすごい推進力。日本にそういう研究者が約10人いて、世界に100人程度おられることも学問の深さだと思う。文明を底から見直せる目からウロコの読書経験だった。2021/03/15

六点

57
さて、前半では中央アジアに栄えた、ソグド人がシルクロード交易で果たした歴史や役割について幅広く取り上げている。書中で馬の臀部に騎乗していたというのに驚いた。ハミと鐙が中央アジアでの発明である事は常識であるが、それ以前は臀部に騎乗って、どうやって乗っていたのか、ぬこ田、めっちゃ気になります!終章では、宗教としては滅びきり、遺物も少ないマニ教の、しかも、世界観を描いた絵画が、奈良の大和文華館から発見されたという事実は、「あそこなら不思議じゃない」と言う気になる。あと、藤田美術館も。関西の私立美術館恐るべし。2021/12/09

サアベドラ

38
著者は『シルクロードと唐帝国』を書いた中央アジア史家。前半は著者が構想する遊牧民に重点を置いたユーラシア前近代史の概論、後半は著者の専門であるソグド・ウイグルの各論。2020年刊。遊牧国家の特質、テュルクのコーカソイド化やソグド人におけるマニ教と仏教など興味深い記述も多いが、反欧米史観の傾向が強く、自分や同僚の研究を称揚する一方で意見を異にする欧米の研究者を名指しで批判するなど、アクがかなり強いので好みが分かれると思う。2021/01/19

びっぐすとん

20
図書館本。『銃・病原菌・鉄』『サピエンス全史』『世界史(マクニール)』など人気の高い世界史の本はどうしても軸足を西洋に置いたもので、中央アジアは西欧からみても中国から見ても蛮族扱いなことが多い。シルクロードの仲介者であるソグト人を中心にした世界史は今までとは違った視点で興味深いが、専門的な部分はやや難しかった。馬に車を牽かせることより人間が騎乗する方が高度な技術だと知りビックリ。かつて草原で東西の架け橋として重要な位置を占めていたウイグル人(正確にはソグド人だけど)の現在置かれている立場には複雑な思い。2021/09/25

さとうしん

20
著者の専門であるソグド、ウイグルを中心としつつも、扱う時間幅を紀元前まで広げ、かつ日本との繋がりにも言及する。個人的には、本編のシルクロード矮小化に対する反論や唐代の「胡」はソグドを指すという議論のほか、序章での歴史学の三分類、理科系的歴史学・文科系的歴史学・歴史小説という区分の提示や、第一章で近年の批判的論調を踏まえつつも「四大文明」概念を再評価し、これをもって「西洋中心史観」に対抗しようという発想を面白く読んだ。2020/09/15

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