内容説明
「すべて殺せ」と宣した十三世紀の熱狂的異端狩りから、冷徹な組織的手続きとして完成された十四世紀を経て、十五世紀スペインでの過酷なユダヤ人・イスラム教徒弾圧へ―。やがて訪れる魔女狩りの季節の前夜に、南フランスを中心に吹き荒れた異端審問の歴史を、あらゆる史料を駆使して克明に描きだす。中世民衆の宗教世界の実相に迫った労作。
目次
第1章 薪と硫黄の匂い―異端審問とは何か
第2章 剣と火と異端者―異端審問の誕生まで
第3章 異端審問創設の頃
第4章 異端審問の制度化
第5章 審問官ベルナール・ギー
第6章 裁かれる者たち
第7章 スペインの火刑台
著者等紹介
渡邊昌美[ワタナベマサミ]
1930‐2016年。岡山県生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業。高知大学教授、中央大学教授をへて、高知大学名誉教授。専門は、フランス中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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