新潮文庫<br> 兵士は起つ―自衛隊史上最大の作戦

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新潮文庫
兵士は起つ―自衛隊史上最大の作戦

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101190150
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0195

出版社内容情報

東日本大震災での救助活動、遺体捜査、原発事故への対処を追った緊迫のドキュメント!

津波に呑まれながらも濁流の中を自力で泳ぎ、人々を救助した隊員たちがいた! 自らの家族の安否も確認できないままでの救助活動、遺体と向き合う苛烈な日々……。そして非常事態に陥った福島第一原発では、世界が注視する中、全国からさまざまな部隊が召集されていた。自衛隊を追い続けた著者二十年の歳月が生み出した緊迫と感動のノンフィクション。兵士シリーズの最高傑作。

内容説明

津波に呑まれながらも濁流の中を自力で泳ぎ、人々を救助した隊員たちがいた!自らの家族の安否も確認できないままでの救助活動、遺体と向き合う苛烈な日々…。そして非常事態に陥った福島第一原発では、世界が注視する中、全国からさざまな部隊が召集されていた―。自衛隊を追い続けた著者二十年の歳月が生み出した緊迫と感動のノンフィクション。兵士シリーズの最高傑作。

目次

第1部 千年に一度の日(水の壁;別命なくば;救出;最後の奉公;白いリボン;長く重たい一日)
第2部 七十二時間(戦場;「ご遺体」;落涙;母である自衛官)
第3部 原発対処部隊(正しくこわがった男たち;偵察用防護衣;海水投下;四千八百リットル)
エピローグ 日記

著者等紹介

杉山隆男[スギヤマタカオ]
1952(昭和27)年、東京生れ。一橋大学社会学部卒業後、読売新聞記者を経て執筆活動に入る。’86年に新聞社の舞台裏を克明に描いた『メディアの興亡』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

31
兵士シリーズ3冊目。今回は東日本大震災に直面し、自分の命の危機に直面しながら人助けに走った自衛隊の方々。地震、津波、原発メルトダウンと未曾有の危機が迫る。春であるが東北の春はまだ寒い。雪が降り、水に浸かりながら救助に走る。不眠不休の戦い。彼らの眼中に自分や家族はない。有るのは国民のためという大義。これは名著というか、それだけの苦難を乗り越えた人々の結晶であり、国民と共にある自衛隊の記録である。大震災関連の本をいくつか読んだが、災難を受けられた人の苦悩や、自衛隊の活躍に最も胸を打たれ滂沱の涙。続く→ 2019/06/14

hatayan

30
自衛隊員に密着する杉山隆男氏の「兵士」シリーズの一冊。 自身も津波に巻き込まれながらも寝る間を惜しんで救助活動に没頭した隊員、無法地帯と化した被災地で我を殺しながら遺体捜索を続けた隊員、爆発した原発の上空からヘリで放水する任務を行った隊員。 「いつか」に備えて黙々と訓練に励むからこそ、有事であっても平常心で臨むことができる。それでいて、あくまで控えめで、己の分をわきまえる。 災害派遣で危険な任務に携わっている姿が知られるようになって、自衛隊は国民にとって身近で、このうえなく頼れる存在になったのです。2019/01/27

to boy

14
3/11の時の自衛隊隊員の様子を描いたノンフィクション(かな?)。文章が自分に合わずなかなか読み進めなかった。家族よりも国民を守ることを優先する隊員達の気持ちに感謝です。濁流にのまれながらも周りの人を助け、原発に放水する姿は尊敬します。・・・が、本としてはあまり面白くなかった。2015/08/09

スー

11
自らも被災し、家や家族の確認もできず息子からの救助要請にも応えられず出動して行く。まるで戦場のような状態の被災地に衝撃を受ける。若い隊員は瓦礫に埋もれた遺体を発見すると動けなくなってしまう。屈強な自衛隊員達も普通の若者だった。子供の遺体を見つけるとみんな涙を流し嗚咽をもらす。装甲車の中で泥にまみれ半乾きの軍服で仮眠を取りながら作業を続ける隊員達には頭が下がります。自衛官をヒーローとして書かないでください。本当なら自衛官は活躍しないまま退官することが一番いいんです。自衛隊が話題になる時は日本にとって悪い時。2017/03/03

Yutaka Matsuzawa

9
東日本大震災で自衛官がどう行動したかの記録。自ら津波に揉みくちゃにされ、被災したにも関わらず人命救出を優先した隊員。家族の安否がわからないまま、生存者の救出や遺体の捜索を行っていた隊員。目に見えない放射能の中で原発事故に対応した隊員。一人ひとりが任務を遂行する姿を美化するわけでもなく、淡々と描いている。「自衛隊は目立たない存在でいた方が、平穏なんだなと思いました。」と語る隊員にジーンとし、大災害の現場でこのように活動していた人達がいてくれたことを、知らなければいけないと思った。2017/07/18

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