新潮文庫<br> 兵士に聞け 最終章

電子版価格
¥605
  • 電書あり

新潮文庫
兵士に聞け 最終章

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 316p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101190167
  • NDC分類 392.1
  • Cコード C0195

内容説明

頻発する中国の領空侵犯にスクランブル発進を繰り返し、常態化する領海侵犯に24時間態勢で哨戒活動を行なう自衛隊。そして国内の災害派遣では最も過酷な現場へと向かう。激しさを増す任務の中で隊員たちは何を思うのか。取材開始から24年、これまでインタビューした自衛隊員は1000人超。自衛隊の実像を追い、最前線の声を聞き続けたノンフィクションの金字塔、「兵士シリーズ」ついに完結。

目次

第1部 オキナワの空(第二〇四飛行隊;ライト・スタッフ;オキナワの特別な一日;夜空のテールライト;任務の特性上)
第2部 センカクの海(「秘」;世界の艦船;おにいちゃん;状況ニ入ル;新妻への最初の頼み)
第3部 オンタケの頂き(部隊が燃える;山岳聯隊;一歩の重さ;低体温症)
エピローグ 神は細部に宿り給う

著者等紹介

杉山隆男[スギヤマタカオ]
1952(昭和27)年、東京生れ。一橋大学社会学部卒業後、読売新聞記者を経て執筆活動に入る。’86年に新聞社の舞台裏を克明に描いた『メディアの興亡』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。’96年『兵士に聞け』で新潮学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

33
1995年の『兵士に聞け』から続いた自衛隊のルポの完結編。本作では、東シナ海でスクランブルに備えるパイロットの心情、2014年の御嶽噴火の救出現場の困難を紹介。 どの現場でも取材の締め付けが厳しくなっており、米軍との一体化などが背景にあると推測します。 自衛隊を描く手法を解釈や論に頼るのではなく、隊員ひとりひとりの囁きやつぶやきといった「細部」を直接拾い集めて試みたこと。それは作家・開高健に倣ったと記します。 平成の自衛隊の現場を鮮やかに切り取った作品として「兵士」シリーズは末永く読み継がれるはずです。2019/08/04

James Hayashi

25
自衛官の現場を取材した兵士シリーズの最終作。平和を興ずる日本の中でヒリヒリ感じる死の恐怖。彼らの飛行は死と隣り合わせ。尖閣国有化後、危険度も増している。自衛隊設立時に吉田首相がコメント「君たちが日陰者である時の方が国民や日本は幸せなのだ」と。彼らの存在理由をもっと大きく唱える為、改憲する必要があるのかもしれない。普段は無機質な機材やコンピュータと向き合っている隊員だが、彼らのプライベートな生活や馴れ初めを織り交ぜ、密度の濃いルポを読むことができた。2020/04/06

5
遂に渾身の自衛隊ルポが終わってしまった。自衛隊が取材を受け入れなくなってしまったことが残念だし、心配でならない。2020/08/23

くらーく

4
杉山さん、長い間の自衛隊シリーズの終了、お疲れさまでした。「兵士に聞け」は、単行本で随分と厚い本だった記憶がありますが、最終章は、文庫で300ページ余り。自衛隊の変遷もあるけど、杉山氏の年齢もあるんだろうなあ、と勝手にしみじみしてしまう。 本書を読んでいると、何だかアメリカ軍西太平洋方面軍日本支部って思えてしまうよね。しかも、中国、北朝鮮、ちょっとロシアとの最前線。とても、辛い立場だと思うのだけど。 しかも、仕事に対して感謝するどころか、存在自体を否定される事もある。本当に良くやってくれているなあ自衛隊。2019/12/21

ぱぱみんと

4
現場での取材を積み重ねて、そこにある「細部」や「匂い」を丁寧にひろい集めることで、目に見えにくい「リアルな世界」を明らかにしてくれる、根気強いルポルタージュです。とりわけ、御嶽山での救援活動は、自衛隊の人にしかできない過酷な活動だったことがつづられていて、胸を打ちました。 2019/10/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/14090630
  • ご注意事項

最近チェックした商品